オタクの出費には意義がある

「浪費ではなく、愛なんです」

これは、2017年に仲間たちと作った書籍『浪費図鑑』のキャッチコピーだ。

平成元年生まれのオタク女子4人組である私たち—劇団雌猫が、趣味を満喫している周囲のオタク友達に声をかけ、“インターネットで言えない浪費の話”を匿名で執筆してもらい、同人誌「悪友」としてまとめたのが、2016年末のこと。

私たちも驚いたことに、できたての告知アカウントは一気に数千リツイートされ、初販売となった同人誌即売会・コミックマーケットに持ち込んだ同人誌は即売り切れ。その後通販でも長く売れ続け、あれよあれよと出版社から声がかかり、大幅な新規書き下ろしを加えて刊行したのが同書だ。

もともとは「私たちアラサーなのに……こんなに趣味にお金を全力で投入してていいのか!?」「ってか全然貯金してない!?」「……まあ、楽しいならいいか!!!」と、自分たちの“浪費”を肯定しつつ、周りのおもしろ話を聞きたくて始めた活動。

たまに感想ツイートで「私の出費は浪費じゃないし!」と言っている方を見かけることもあるが、私たちは「一見他人からは無駄に思えても、自分たちオタク女子にとっては意義のある出費なんだ」ということを全力で伝えるために『浪費図鑑』を刊行している。だからこその「これは浪費ではなく、愛です」というメッセージなのだ。

とはいえ、劇団雌猫として「趣味への浪費を全力で肯定していくぞ!」とポジティブに発信する一方で、個人のアラサー女子・ひらりさとしては、お金にまつわるトライアンドエラーは多々ある。