地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。
"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
この日、アメリカの新聞記者で、発明家のクリストファー・レイサム・ショールズ(Christopher Latham Sholes、1819-1890)が取得した、世界初の実用的なタイプライターの特許が発効されました。

タイプライターを前にしたクリストファー・レイサム・ショールズ photo by gettyimages
世界初のタイプライターは、1714年にイギリスのヘンリー・ミルという人物によって発明された「指でキーをたたくことで文字を紙に印字する機械」だと考えられていますが、ショールズの考案した機械は、手紙のような一般的な書類を作成できるもので、のちに世界中で使われるようになるタイプライターの原型となったものです。
特許はとったものの、製品化には時間がかかり、最初の製品は1874年に売り出されました。当初の売り上げは、決して芳しいものではありませんでしたが、製品の改良と時代の変化によって、間もなくどこのオフィスにもなくてはならないものとなりました。

1870年代の製品 photo bygettyimages
最近は、パソコンのワープロソフトの普及で、タイプライターの姿を見かけることはなくなりましたが、左上からQWERTとならんだキーボードの配列(いわゆる「QWERTY配列」)は、ショールズが考案したもので、いまだに使われ続けています。