世田谷の超高級住宅街に「都心のドカンと一軒家」を見に行く 

70畳のリビング、維持費は月40万…
週刊現代 プロフィール

維持費だけで月40万円

いいことばかりではない。山崎さんが色々とこだわりすぎた結果、思いもよらぬ出費がかさんでいると妻の昭子さんは苦笑して言う。

「主人がアメリカに住んでいた家と同じにしたいというので、向こうで主流のセントラル空調(建物の1ヵ所に設けられた装置が各部屋の温度を一定に保つ冷暖房)を取り入れました。全ての部屋に行き届くようにしている上に、毎日つけっぱなしになっているため電気代だけでも月10万円近くかかります。あとは清掃費ですね。

とてもじゃないけど私だけでは掃除しきれないので週に2回は清掃会社の方に来てもらっています。これが月30万円くらい。維持費だけで月に40万円もかかってしまうんですよ」

 

山崎さんのように、理想の大豪邸を建てるにあたって、とことんこだわりぬく人は多い。

代沢と並んで高級住宅街として有名な成城は1丁目から9丁目まである広範囲の高台住宅地だ。

豪邸だらけの街を歩いていると、西洋の「古城」のような威圧感のある大邸宅が突然現れる。

石を積み上げた外壁があるために中の様子は一切うかがえない。堅牢なガレージは個性的なデザインで武骨さを感じさせる。古い木材張りの玄関には、いかつい鎖が飾られており物々しい雰囲気だ。

間違いなく、成城でも一、二を争う個性的な家だろう。

敷地面積は約260坪。周囲と比較しても敷地の広さは群を抜いている。

地下1階、地上2階という大豪邸の主の名前は井上雄太さん(仮名・56歳)。番組制作会社に撮影機材や編集スタジオを提供するレンタル会社の代表取締役を務めている。

もともと制作会社のディレクターだった井上さんは、その経験を活かして現在の会社を起業。一代で富を築いて「成功者の街」に大邸宅を構えるに至った。彼は不在だったが、20歳下の妻の有希さん(仮名・36歳)が答える。

「外壁は、古城の雰囲気を出すために中国から取り寄せた石をひとつひとつクレーンで積み上げました。2年はかかりましたね。美術館と間違えて訪問してくる方も多いですよ。

つい先日は、『じゅん散歩』という街ブラ番組のディレクターさんがやってきて『ぜひご自宅を撮影させてください』とお願いもされましたね。主人の理想を思い切り詰め込んだ家になっているので、注目されやすいんでしょう。

その前は代官山のタワーマンションに住んでいましたが、子供の成長に合わせて大きな庭のある一軒家に引っ越したんです」