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財産が見つかる? 銀行で言ってみるべき「全店照会」の思わぬ効果

銀行は行くだけで得できる

突然のVIP待遇

「相続手続きのために地元の銀行へ行くと、まず応接室に通されました。支店長からは『なんでも協力します』とこれまでとは全く違う、前のめりな対応をしてもらえました」

こう語るのは、総額15億円の相続を経験したバラエティタレントの前田けゑ氏(37歳)だ。前田氏は3億円近い預貯金とマンションなどの不動産を相続した。それ以降、銀行の対応ががらりと変わったという。前田氏が続ける。

 

「相続だけではありません。マンションを建てる資金を借りるのも、支店長のハンコひとつで通常の金利を大幅に下げてもらいました。

『クレジットカードがほしい』といえば、すぐにVIP用の上位カードも作ってもらえました。ちょっとした振り込みでも、毎回別室で対応してもらえましたね」

前田氏ほどではなくとも、相続は大きな遺産が突然舞い込むことになる。そんな相続人が相談に来ると、銀行の対応は様変わりするのだ。税理士の山本和義氏が銀行側の心理を分析する。

「銀行は多額の財産を相続した人が来ると、顧客として捕まえようと、様々な優遇をするのです」

財産が一気に増えると、まず振り込み手数料が無料になるという特典を受けられる。また、定期預金の金利を上げてくれる場合もあり、毎シーズンお中元、お歳暮を自宅に届けてくれる。

だが、度重なる優遇に心を許してしまうと危険だ。大手信託銀行の幹部はこう明かす。

「銀行の目的は、遺産の整理を持ちかけることです。1億円を超える遺産の整理なら、報酬で1000万円以上の儲けがでます。銀行にとって多額の相続財産を得た人は、狙い目なんですよ」

相続財産を減らしては元も子もない。もし銀行から厚遇を受けても、おいしいところだけ「取り逃げ」するのがいい。