これから日本が直面する「無子超高齢化」の厳しすぎる現実

「老後2000万円」問題を考える
井戸 まさえ プロフィール

「無子高齢化」の恐怖

先日発表された昨年の出生数は91万人、合計特殊出生率(1人の女性が産む子どもの数)は1.42、死亡した人の数から生まれた子どもの数を差し引いた減少幅は11年連続で過去最大となったと発表された。

このニュースは新聞各紙の一面に掲載されたものの、特段の反響もなく、ある意味少子化が「当たり前」の事実として受け止められていることを示している。

 

日本の人口は一年で40万人減少している。規模で例えるなら長崎市、高松市、柏市といった規模の行政区が丸ごとなくなっている、ということだ。

毎年500校もの小中高校が廃校になっており、すでに「出生児数がゼロ」が一年半に渡った京都府笠置町のような自治体も出現している。

〔PHOTO〕gettyimages

たとえば今すぐに合計特殊出生率が人口置き換え水準の2.07になったとしても、そもそも出産可能年齢の女性の人口が減っているから、日本の人口減少は50年以上止まることはない。

現在100歳以上の高齢者は約7万人だ。2040年には高齢者一人に対して20〜64歳の現役は1.4人しかいない。1970年には8.5人、75年には7.7人だった。

ちなみに1975年と2040年の人口規模はほぼ同じ。だが社会の構造は大きく違う。何が起こるかは、推して知るべし、である。

働き手が少ないから、出前や24時間営業等を含めて今まで当たり前に受けていたサービスは今後、続々と不可能になっていくだろう。家族同士の扶助も難しくなってくる。

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