森田:ワッコの中には、借りをつくりたくないという感覚がある?

ワッコ:すごくありますね。すぐにその場で清算しときたいんです。生理的に「悪いな」という感覚を持っていたくない

清田:おごられるのが平気な人にはそういう感覚はないのかもね。

森田:借りの感覚が生まれると、それこそさっきの“ぬきぬき”みたいに、何かで返さなきゃという気持ちが生まれるよね。おごる側がそれを期待してることもあるだろうし。

清田:個人的には、そこまで自覚的に考えた上でおごってる人は少ないと思うのよ。さっき言ったみたいに、単に「男だからおごるもの」と思い込んでるとか、ケチと思われるのが怖くてお金を出してるとか、そういう感覚のほうが実態に近いんじゃないかな。

森田:本人的には無自覚なのかもしれないけど、要は「男らしさ」を誇示したいだけなのかなと思っちゃうよね。

ワッコ:高校生社長の爪の垢を煎じて飲んでほしいですよ。

「女子のほうが経費かかる説」ってどうなの?

森田:ただ、現実として「男だからおごらなきゃ」という呪縛はある。それに拍車をかけるように、たとえば女性からは女子のほうが経費かかる説という意見も出てくる。

清田:作家のはあちゅうさんのブログも話題になったよね。「女子は美容や化粧にお金がかかってるから、食事代は男が出すべきだ」という主張だった。

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ワッコ:女子が1か月に使う美容費などかなり具体的に考察されていましたね。

清田:昔、年収が俺の3、4倍はある商社務めの女子と合コンしたことがあるんだけど、そのときですらお会計は男子8000円、女子2000円だった。これは男子側の幹事が決めた割合だから女子たちには関係ないけど、格差社会とジェンダー規範のダブルパンチで意気消沈しました。

森田:そんなことあったねぇ。当時、清田と俺はルームシェアしていたけど、家に帰ってくるなり愚痴ってたよね……。

清田:やり場のない怒りと悲しみをぶつけさせていただきました。マジで年収200万もなくて、8000円の出費はかなりの痛手だったので……。

ワッコ:おごられるのもおごるのもキツイもんだなあ。