19年で1200人以上の女性の恋愛に関する悩みを聞いてきた恋バナ収集ユニット・桃山商事の3人が、「食事」「お金」「ケンカ」「謝罪」など、誰もが経験しているはずなのにあまり注目されない恋愛のトピックについて語り尽した、『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』。

今回はその中から、恋愛における紛争地帯のひとつとも言える「お金」の話を紹介します。

※以下、『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』より一部を抜粋し、著者の許可のもと再構成したもの。

「おごる・おごられる」問題

〔ILLUSTRATION〕オザキエミ

清田:お金の話って生々しいから、恋愛の文脈でなかなか話題にしづらいものだと思う。収入の話や金銭感覚の違いとか、何かとセンシティブだったりするから、すれ違いの元にもなりやすい。

森田:でもそこを改めて掘り下げてみると、お金ってその人の価値観に直結してるから、金銭感覚や消費に対する考え方を通して、各々の恋愛観やジェンダー観が浮き彫りになることも多いのではないかな。

ワッコ:わかりやすい話だと、わたしは「おごる・おごられる」問題が気になります。

清田:「おごる・おごられる」っていう行為に対する感覚は、昔に比べたらだいぶ変わってきてるとは思う。たとえばバブルの頃は「男ならおごるべし」というプレッシャーがかなりきつかったと聞くし、女性は女性で、男性からお金を注ぎ込まれることがいい女の証明的なところがあったらしい。

森田:でも、今だって「ペアーズ」とか「with」みたいなマッチングアプリの世界だと、最初に会うときは男が全額払うのが当たり前って感覚がマジョリティみたいじゃない? プロフィールには「初期デート費用」という選択項目があって、ほとんどの男性が「すべて支払う」か「多く支払う」を選んでいるらしい。

婚活アプリに見られる、典型的な男性のプロフィール例(『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』より)

ワッコ:わたしはペアーズをやりこんでるからわかるんですけど、実際そうですね。

森田:俺の女友達もペアーズ利用者で、彼女は「初回は男性に払ってもらえないとプライドが傷つく」と話していた。

ワッコ:うーん。それも人によって違うと思うんですよ。わたしの感覚では、どんな場合でもおごられるのはとにかくイヤですね。おごられた分だけ相手のことを“ぬきぬき”してやらなきゃいけないっていう感覚があるので……。

清田:ぬきぬき?

ワッコ:飲み会とかで男性のことを褒めたり、お酒を注いだり、昔の自慢話をしやすい空気をつくったりと、その場の主役にして気持ち良くさせてあげることを“ぬきぬき”って呼んでるんですけど、わたしはついつい“ぬきんちゅ”になっちゃうんですよね。

森田:沖縄の人に怒られるよ……。