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米中新冷戦は「新しい文明の衝突」なのか? 国際政治学者はこう見る

今こそ日本は現実を直視すべきである

新しい「文明の衝突」?

「米中新冷戦」の到来が米国で声高に語られている。

そんな中、中国封じ込め政策を立案しているとされる米国務省のキロン・スキナー(Kiron Skinner)政策立案局長が、4月末に開催された安全保障関連のフォーラムで、米中間の競争を「全く異なる文明同士の、異なるイデオロギーの戦いだ」と発言したこが話題になっている。

スキナー局長によれば、中国は米国にとって初めての「非白人大国の競争相手(a great power competitor that is not Caucasian)」である。

スキナー局長は、こうした見方が、一定程度は、サミュエル・ハンティントンの「文明の衝突」の見方と重なるところがあるとも述べた。

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この発言は人種差別的だと人権NGOからの批判を浴びた。また、5月中旬に北京で開かれた「アジア文明対話大会」の開会式で、中国の習近平国家主席が、人種の優位性を説いて文明間の衝突を説くことは「ばかげている」と一蹴したのは、スキナー発言を意識したものだとも言われる。

ちなみにスキナー局長は、アフリカ系の女性である。日本人からすれば、アフリカ系アメリカ人の女性が、保守的思想を持って、アメリカと中国との間の文明的な基盤の違いを語るというのは、違和感を持つところかもしれない。

だがアメリカが体現しているとされる「西洋文明」は、人種的な純血性にもとづくものではない文明なのだろう。

スキナー局長は学者出身で、やはり学者出身でジョージ・W・ブッシュ政権時代にタカ派として活躍した黒人女性のコンドリーザ・ライスの教え子だったというのだから、なかなか毛並みがいい。

 

1990年代にハンティントンが『文明の衝突』を著した際、中国はすでに一つの文明圏として数えられていた。

ハンティントンによれば、その文明圏は「華人」の人種的なつながりにもとづく国境を越えたネットワークによって、中国大陸を超えて東南アジアの隅々にまで及んでいるものであった。