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「英語の悩み」をビジネスで解決した、ある経営者のスゴイ発想力

「Gengo」社長に聞いた

文書をネットにアップするだけで、世界に2万人以上いる訳者が24時間いつでも翻訳をしてくれる―そんな夢のような“クラウド翻訳プラットフォーム”を展開する企業・Gengoを取材した。

顧客はビジネス用途から普段使いまで幅広く利用可能。翻訳だけでなく文字おこしや要約も依頼でき、世界70ペア以上の言語に対応する。日米のハーフで、世界中にクライアントを抱えるまで事業を成長させたマシュー・ロメイン社長に聞いた。

Gengoのマシュー・ロメイン社長

誰もが、誰かのスキルを頼れる

Facebookがヒットし、Googleが新規上場を果たしたニュースを見て「僕もWEBで何か面白いことを始めたい」と当時勤めていた会社を辞めました。そして、「似顔絵作成サービス」などの小さなアイデアを実現するなかで、ある事実に気づいたんです。それは、現代はネットに繋がってさえいれば「誰もが、誰かのスキルを頼れる」ということです。

同時に、頭をよぎったのは前の会社でよく社内文書の翻訳を頼まれていたことでした。身近にバイリンガルがいたら便利な場面は多いはず。これが起業のきっかけになりました。

ソニーに音響の技術者として就職。販売の現場を知るため、小売店に研修に行った時の写真

起業を決めたときに「米国に帰ってシリコンバレーで事業を始めようかな?」と思ったこともあります。でも私は日本が好きでした。そこで、「シリコンバレーの魅力とは何なのか」を考えたところ、事業を創造する時の考え方の違いがあると気づきました。

 

たとえば民泊サービスのAirbnbもそうですが、シリコンバレーはまずサービスを発表して、何か問題が起きれば後から解決をするスタンスです。だから問題も起きますが、ビジネスの進化は速くなります。またシリコンバレーには「まだ見ぬ世界を実現しよう!」というパッションも満ち溢れています。

でもそれなら、日本でも同じことができると私は思ったのです。四六時中プログラミングして疲れ果てて寝る生活を送り、'08年にまずサービスをスタートさせました。会社を起業し、米国のベンチャーキャピタルから出資を受けたのはその後のことです。