2019年5月30日。全国の愛煙家に激震が走りました。
「2020年4月1日より各店舗での「紙巻たばこ」喫煙禁止のお知らせ」というタイトルのリリースが、(株)銀座ルノアールから発表されたのです。
特に注目されたのが、「紙巻たばこ専用の喫煙ブースを設置しない」という部分。
あくまでもこのリリース発表時点では「予定」ではありますが、サラリーマンのオアシス、愛煙家のラストリゾートとして愛されてきた、東京都内を中心に100店舗以上を構える巨大喫茶店チェーンである(株)銀座ルノアールの、まさに青天の霹靂とも言える「グループ全店で紙巻たばこNG」という方針決定。
「これも時代の流れか」といった感傷的な意見だけでなく、「ルノアール、お前もか!」と感情的な意見も多く寄せられました。
ルノアールは近年、完全分煙化を推進し、喫煙者と禁煙者の共存を目指していました。にもかかわらず、なぜこの決断に踏み切ったのでしょうか。
この記事では、課題や論点を整理した上で、ルノアールの「紙巻たばこNG」という意思決定に至るまでを推察してみたいと思います。