カリスマホストが赤ちゃんを育てる『キッズファイヤー・ドットコム』を、現在ヤングマガジンで連載中の作家、海猫沢めろんさん。自身も小学生の子どもを育てている真っ最中だ。

さて、どうやら梅雨入りである。いくら乾燥機があってもこの湿気では乾くものも乾かなかったりする。家事に時間がかかったり面倒だったりすると、バトル率が高まる。ではこのバトルを回避するには一体どうしたらいいのだろうか。夫婦と息子3人家族のめろんさんが「家事チキンレース」で起こりそうな問題点と解決策を語ってくれた。

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なんでお父さんが料理するの?

ある日の午後の昼下がり、小学生の息子がぼくにこう言った。

「なんでウチはお父さんが料理するの?」

え? どういうこと? 一瞬意味がわからなかった。

「料理ってふつうお母さんがやるじゃん」

あ、そういうことか。

ウチは普段からぼくが食事を全部作っている。そのことを不思議に思っているらしい。男が料理するのはもはや珍しくないはずだが……最近古いアニメを見ているせいか、そういうステレオタイプな家族像をどこかでインストールされたらしい。
あれか、君は「お母さんの味」とかいう昭和みたいなやつがいいのか? と尋ねると微妙な顔で、

「あ、いや……いいや」

と言った。

そう。妻の料理はかなりヤバい。味覚や味付けが雑すぎるのである。味噌汁を作ってもらったら謎の白い液体が出てきたことがある。冗談のレベルを超えている。なにをどうやればそうなるのか理解に苦しむ。

ぼくが料理をするのは、「美味しいものが食べたい」という理由であり、誰のためでもない。自分のためなのだ。家族のためですらない。

家事は女性、という時代は終わった

かつて食事の準備に洗い物、掃除洗濯布団の上げ下げは女性の仕事だという時代があったが、今や家事のできない男との同居はそれ自体が女性にとってモラハラであると言っても過言ではない。「家事は母親がやるもの」とかいう決めつけや昭和的イメージは過去のもの。その感覚将来女性と接するとドン引きされること間違いない。

それぞれの家庭によるけれど、どんなときでも夫がどっかり座って家事は全部妻……なんて、ない……でしょ!? Photo by iStock

そもそも、男女の役割分担など、単なる環境や慣習で、何の生物的根拠もない。男性脳や女性脳という話もあるが、あれはトンデモ科学である(男女の脳に生物的差異はほぼない。詳しくはこのリンクを)。

子供に対してそのようなことを一通り話したのだが、わかっているのかいないのか。生返事を返された。

まあ……確かに、周りを見ても、家庭において家事を担っているのはやはり女性が多い。まだまだ日本のジェンダーギャップ指数はヤバ目ということか。我が家だって、食事はぼくが作るにせよ、気づくと掃除洗濯などは妻がやっていることが多い。いわゆる「名もなき家事」の負担に、お互いキレて口論になることもある。

所詮は他人。どうしても気になる場所が違う。家庭には常に「家事チキンレース」が発生している。しかし、チキンレースに負けて我慢できなくなった側が家事をする……そんな殺伐とした世界に我々はいつまでいるのだろう。そろそろお互いアイデアを出し合って「チキンレース」から降りるべきではないだろうか。

今回は来るべき未来に向けて、子供に教えておきたい「家事チキンレース」で起きがちな問題と解決法を4つ提案したい(ちなみに子供が生まれる前の家庭向けに、こういう記事もあるのでぜひ )。