(写真はすべて筆者撮影)

少数民族ピグミーの少年と村長が教えてくれた「これだけのこと」

泥水、死んだ小鹿、悲しい歌声…
ひょんなことから西アフリカのカメルーンで暮らすことになったおれ。ピグミー族と一緒に暮らしたいと思い、悪路を乗り越えようやく村にたどり着いた。そこで1人の少年と出会ったのだが……。
前回はこちら:若き冒険家、アフリカで「ピグミー族」に会いに行く

村長の息子とキャッサバを採りに

カメルーンのピグミー族の村「ンジャンゲ」で出会った村長の息子・ジャンゴは年齢の割に落ち着いている、大人びた少年だった。

年齢を尋ねると「たぶん7歳か8歳くらい」とフランス語での返答。積極的に同年代以下の子供たちの面倒をみており、大人たちからも信頼が厚く子守や村の掃除といった雑務を任されているようだった。

そのジャンゴと一緒に村と隣接した森へ入り、生い茂る草木をかき分けてぬかるんだ泥道を進む。

足元には小さな枝が折り重なっていて、中には先端が尖っていて斜め上に突き出ているものもあったが、ジャンゴは裸足だ。足を怪我しているようすは無いので、おそらく皮膚がかなり頑丈なのだろう。

今回森へ入った目的――それはキャッサバの葉を採ってくること。

キャッサバの畑(なのか自生しているのかは分からなかったが)へ行くまでの30分ほどの間、ジャンゴは小さな獣道を見つけては草木で作った罠を仕掛けた。ネズミを捕まえて食べるらしい。

 

この簡易的な仕組みで獲物が取れるとは正直思えなかったが、数日後に確認に行くと、罠にネズミが刺さって絶命していた。ピグミー族の人々は、ものの数分で作れるこの罠を使ってネズミを捕まえるらしい。

左下にネズミが見える

「キャッサバの葉っぱを採って、何に使うの?」

「香辛料と一緒に料理にするんだよ。キャッサバにつけて食べるんだ。本当は肉が食べたいけど、狩りに行かないと捕まえられないし……」

「この辺りに大型の動物はいるの?」

「運が良ければ小鹿がいるよ。あと、もっともっと奥まで行けばサルもいるかも」