衝撃…中国で子供を狙った「無差別殺傷事件」が頻発していた

貧富格差が騒乱につながって…
北村 豊 プロフィール

警戒ラインを越えた貧困格差

無差別殺傷事件を引き起こす人々の内在する不満は、失業、無職、解雇、就職難などによる生活苦に起因しているようだ。無差別殺傷事件、とりわけ生徒・児童・園児と言った弱者を標的にする事件が多発していることから考えると、中国では富裕層と貧困層の格差がますます拡大する傾向にあり、格差や不平等を示す代表的な指標であるジニ係数(Gini coefficient)は上昇しているように思える。

ジニ係数は、「社会における所得分配の不平等さを測る指数」で、0~1の数値で表示される。数値が0に近いほど平等であり、1に近いほど不平等を意味する。ジニ係数は0.2~0.3が望ましく、0.4は社会騒乱多発の警戒ライン、0.5は深刻な不平等、0.6は暴動発生必至とされている。

中国政府は2017年1月20日付で中国のジニ係数が、2012年:0.474、2013年:0.473、2014年:0.469、2015年:0.462であったが、2016年は0.465となった旨の発表を行った。だが以降はジニ係数の発表を行っていない。

 

一方、2019年3月25日に経済フォーラムに参加して講演を行った中国人民大学副校長の呉暁求は、中国の貧富格差は深刻であると述べた上で、「中国のジニ係数は0.46から0.75の間にあり、実際上0.4を超えれば貧富格差は深刻であり、0.6を超えれば社会は不穏になる」と言明した。

2019年6月の現時点における中国のジニ係数がいかなる数値かは分からないが、毎月のように生徒・児童・園児を標的とする無差別殺傷事件が発生している事実から見ると、中国は国民が安心して暮らせる平和な国ではなくなっていることを示しているように思える。

上記で代表的な例を示したのは、生徒・児童・園児を標的とした無差別殺傷事件であり、それとは別の一般大衆を標的とする無差別殺傷事件は頻繁に発生しているのである。

日本と中国の人口は1.27億人対14億人で、中国が日本の約11倍だが、中国における無差別殺傷事件の発生率は、日本の11倍以上であることは疑いの余地がないと思えるが、実態はどうなのだろうか。