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発売戸数が4割減…首都圏・新築マンションの異変が暗示すること

価格暴落はあるのか、ないのか

首都圏における新築マンションの販売が減少している。在庫を抱えるデベロッパーも増えており、一部からはマンションバブル崩壊の声も聞こえてくる。だが販売不振でデベロッパーの経営が苦しくなることと、マンション価格が暴落することはまた別の話である。仮に今のマンションバブルが崩壊しても、首都圏のマンション価格はそれほど、下がらないかもしれない。

在庫を抱えて困惑するデベロッパー

不動産経済研究所の調査によると、2019年4月における首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の新築マンションの発売戸数は、前年同期比39.3%減の1421戸にとどまった。月間の契約率は64.3%になっており、前月の72.2%に比べて大幅ダウンとなっている。景気がよい時には、発売開始から1カ月で7割以上は販売できることが多いので、市況は悪化しているとみてよいだろう。

首都圏では実需を超える勢いでマンションが供給されており、マンションバブルとも言われてきた。価格もうなぎのぼりに上昇しており、誰が買うのかという物件を目にすることも多い。東京オリンピックの終了をきっかけにマンションバブルが崩壊するのではないかという報道も増えている。

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2019年に入って、一部のデベロッパーが販売に苦慮し、在庫を抱えているという話をよく耳にするようになった。デベロッパーの経営環境が悪化しているという意味では、確かにマンションバブルは崩壊に近づいているのかもしれない。

 

だが、それはあくまでデベロッパーの経営が苦しいという話であって、必ずしもこうした状況がマンション価格の暴落を引き起こすとは限らない(一部の専門家は、デベロッパーの経営問題と不動産価格の話を無意識的に混同するケースがあるので注意が必要だ)。

すでにマンションを購入した人や、これからマンションの購入を検討している人は、それぞれの立場でマンションバブル論を受け止めていると思うが、筆者は、首都圏に限って言えば、価格の下落はあるにせよ、それほど大きな動きにはならないと見ている。その理由は、今後も根強い実需が続く可能性が高いからである。