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「一人で死ね」でなく、「巻き込むな、でもお前も死ぬな」と言いたい

【川崎事件】排除のない社会に向けて

「巻き込むな、一人で死ね」

5月28日に神奈川県川崎市で起きた無差別殺傷事件は、小学生の子どもを中心に20人が死傷する大惨事となった。凶行の直後に、容疑者も首を切って自殺し、事件は拡大自殺の様相を呈した。

それに対し、テレビやネット上では、「子どもを巻き込むな、死にたいなら一人で死ね」という意見があふれた。

落語家の立川志らくは、テレビで「一人の頭のおかしい人が出てきて、死にたいなら一人で死んでくれよって、そういう人は。何で弱い子供のところに飛び込んでんだって。信じられないですね」と発言した。

その発言には賛否両論が沸き起こったが、彼は反論に対して「普通の人間の感情だ」「なぜ悪魔の立場に立って考えないといけないんだ?」とツイートした。

ネット上でも、賛否両論あるなかで、志らくのように「一人で勝手に死ね」「死ぬなら迷惑かけずに死ね」などの意見のほうが相当多いように見受けられた。

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「一人で死ぬべき」という非難は控えてほしい

一方、それに真っ向から対立する声も上がった。

NPOほっとプラス代表理事の藤田孝典氏は、「死にたいなら一人で死ぬべきという非難は控えてほしい」とネットニュースに投稿した。

ついで、「死ぬべき人間がいるかのような暴力的な言葉は社会への絶望感や分断を招きます。次の凶行を生まないために(自身の投稿内容を)お読みいだだけたらと思います」とも述べた。

 

テレビ朝日の玉川徹氏は、藤田氏に共感を寄せ、影響力の大きなテレビで「死ね」という感情を露わにした言葉を発することを疑問視し、志らくの発言を批判した。

また、評論家の古谷経衡氏は、藤田氏への反論を展開し、「この人の意見に私は絶対反対です。『死にたいのなら一人で死ぬべき』は正論です」とツイートした。

さらに、藤田氏と古谷氏は、テレビ番組でも意見を交わしていたが、あまりかみ合っていない印象を受けた。