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# 財務省

「整備新幹線」の財源をめぐりJRと対立する「財務省の茶番」

すったもんだが続いていますが

経営難の2路線

JRは、金沢-敦賀間および、武雄温泉-長崎間で、いわゆる「整備新幹線」の建設を進めている。だがその財源を巡って、国(財務省)との対立が明確化してきた。

整備新幹線の建設は、JR各社が国に支払う「貸付料(線路使用料)」と、残りを国と沿線自治体が2対1の割合で負担し、財源を確保している。JRの線路使用料は、開業前に試算した鉄道事業の利益見通しをもとに算出され、開業後30年間、JR側が分割して支払うことになっている。

 

だが建設費の高騰により、貸付料の支払い期間延長など、実質的なJR側の負担引き上げを財務省が提案したのだ。建設予定の2路線はお世辞にも「ドル箱」とは呼べない路線で、JRの打撃は大きい。財務省はそのことも織り込み済みで負担引き上げを要求しているのか。

整備新幹線においては、1997年から下の線路は公共事業として造り、その上を走る列車はJRが走らせる「上下分離方式」を採用している。

今回のさや当ては、建設費が約2割(3451億円)増加し、追加財源が必要になったことが発端だ。このうち2929億円は国や独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が追加負担するが、残り522億円は、線路使用料の支払期間を50年に延ばすことでJR側に「痛み分け」を求めてきている。

財務省の言い分としては、民営化後のJRはいわゆる「駅ナカ」などで不動産収入が増えているのに、線路使用料の算定根拠には含まれていない、というものだ。もっともな話ではあるが、JR側としては企業努力でカネを稼ぐと、すぐに目を付けてくる財務省のやり方が気に食わない。両者の争いは、予算編成ではお馴染みの光景となった。