【保存版】アトピー性皮膚炎へのスキンケア「8つの質問」に答えます

治療を「長く続ける」ために必要なこと
近年、アトピー性皮膚炎に対して、「スキンケア」という治療法が一般的になりつつあります。しかし、医療者にとってエビデンス(科学的証拠)に基づいたスキンケアの指導はいまだ難易度が高いのも事実です。そこで、本記事では「アトピー性皮膚炎の患者にスキンケア指導が必要な理由」と、「エビデンスに基づいたスキンケアの方法」をお伝えします。

21世紀は「アトピー性皮膚炎の時代」

20世紀末、アレルギー疾患の患者が主に苦しんでいたのは気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎でした。

しかし、21世紀になるとこれらの罹患者の増加はゆるやかになり、かわりにアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの患者が急増しました。

そのため、現在の小児科の医師にとって最重要となる課題は「アトピー性皮膚炎や食物アレルギーへの対処」となったのです。

AllergyPhoto by PhotoAC

アトピー対処が、アレルギーマーチを止める

2004年、馬場実(ばば・みのる)先生という方が「アレルギーマーチ」という概念を提唱しました。これは、さまざまなアレルギー疾患が異なる時期に次々と発症するという症状で、この患者の72.4%は最初に「アトピー性皮膚炎」を発症しています。

また、最近の研究で、乳幼児期に発症したアトピー性皮膚炎は、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎、食物アレルギーといった症状につながることがわかっています。

しかも、アトピー性皮膚炎が重症であり、発症が低年齢であり、炎症が生じている期間が長くなるほど、これらの後発の病気の発症リスクが上がるのです。

ですので、「乳幼児期のアトピー性皮膚炎の症状を軽くし、その期間を短くすること」が重要になってきます。

「スキンケア」だけでアトピーが治る?

アトピー性皮膚炎の治療は、「薬物療法」「スキンケア」「悪化要因の対策」の三本柱からなりたっています。

アトピー性皮膚炎は、軽症であればスキンケア治療だけで改善させることができます。仮に中程度・重度のアトピー性皮膚炎であっても、プロアクティブ治療(症状が出る前から予防的に治療する療法)によって軽症に持ち込むことで、スキンケアによる治療を行うことができます。

小児アトピー性皮膚炎小児アトピー性皮膚炎は、ほとんど軽症だから、スキンケア中心の治療ができる

医師が適切にスキンケア指導を行い、患者が継続してその指導を実行していれば、もはや治療に大量のステロイド薬が必要ではなくなっていく、というわけです。

しかし、これは決して簡単なことではありません。「効果的なスキンケア指導のためには、多くの専門家によるチームで長期間(6週間~3ヵ月以上)に及ぶ介入が必要である」という研究結果も出ているほどです。

では、どのようにスキンケアは行われるべきなのでしょうか?

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