衝撃!大企業で本当にあった「集団左遷」〜ある日突然、部署が消えた

あの名門企業でも…
週刊現代 プロフィール

日本IBMの現役社員である近藤道史さん(40代・仮名)は社内のリストラ事情をこう語る。

「私は技術セールスを担当していますが、IBMではプロジェクトや営業目標でチームが分けられています。メンバーは約40人。不得手な部門に飛ばされることはあまりないのですが、チームのスクラップドアンドビルドはすさまじい勢いです。

業績が低いと、チームの3分の1は他部門に引き抜かれ、3分の1は自主退職を求められるのです。労働組合は社内の不満分子とリストラ予備軍の集まりで、マネージャーに目を付けられるので関わらないようにしています」

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チーム解体とともに「卒業」

オフィスはフリーアドレスで、固定の席がない。そのため、ひとり会社からいなくなっても気づかない。近藤さんのメールボックスに毎月のように届くのは、「今月でIBMを『卒業』します」という同僚の挨拶。

聞こえはいいが、実際にはチーム解体で居場所がなくなった人が納得いかないまま選んだ結論だ。

「マネージャーに『部門解体がなきにしもあらずだから、念のため身の振り方を考えといてくれないかな。申し訳ないけど、僕の身も危ないから』と言われたことを覚えています。

そのときは営業成績を達成できたので、結果的に私もマネージャーもクビを免れたのですが、メンバーの3分の1が会社を辞めさせられていた。

おそらくマネージャーは、業績に関係なく『人件費削減』のミッションを上層部から与えられていたのでしょう。

成果を上げても、減らす人員の頭数はあらかじめ決まっている。人事評価の基準がまったく見えない会社だと感じています」

 

ドラマ『集団左遷!!』では、支店のある銀行員が自分の身を案じ、本部と現場の板挟みで葛藤する福山に懇願する。

「もし無事に銀行を閉店することができれば、僕たちもいい出向先を本部からもらえるかもしれないじゃないですか」

だがドラマの世界でも現実でも、そんなうまい話はない。ましてや福山のように会社に逆らってまで共に闘ってくれる上司はそうそう現れない。十把一絡げに社員の居場所を奪う「集団左遷」は非情だ。

「週刊現代」2019年5月25日号より