婚活で判明する「自己認識」と婚活市場のギャップ

両女性を比べてみると、「自分が婚活でどう評価されるか?」に大きなギャップがあるとわかる。

前者の女性は、男性から基本的にモテてきた。モテは本人のレベルよりも「周囲にどれだけ男性が多い環境で過ごしてきたか」で変わる。

前者の女性は異性の多い学校を卒業し、就職先も男性が大多数の環境にあった。「年に5回は告白される、デートに誘われる」状態が続いたという。しかも周りは一流企業に勤め、デートのエスコートも得意な方ばかりだった。

そういう相手からモテるという自信があれば、堂々とした振る舞いが身に付き、男性とも気さくに話せる。そしてさらに男性との接触回数が増え、モテる。だったら結婚を急がなくても、いずれいい男が見つかるだろう……そうして33歳になり、焦って婚活を始めた。

対して後者の女性は、15歳のときに顔見知りですらない男性のストーキング被害に遭っていた。モテるどころか「私はまともな男性に相手をしてもらえる女ではない」という思いをずっと抱いたそうだ。

それからは男性との接触をなるべく避け、女性の多い職場へ就いた。男性が多い職場にいる女性のデート談を聞いては「いいなあ」と別世界のように思うばかりだった。とはいえ結婚はしたいと、勇気を出して結婚相談所へ登録したのだ。

この経歴を見れば前者の女性にとって「婚活で出会う男はレベルが低すぎる」と感じるのは、これまでに自分がモテると認識するだけの経験を積んできたからだ。

逆に「いい人ばかり婚活で出会う」と感じている女性からは、過去に性被害や、恋人から一方的に傷つけられてきた経験が語られることが多い。

婚活で出会う相手と「自分にはこれくらいの相手がふさわしいのだろう」という認識のギャップには、それまでの人生経験が反映されるのである。