歯だけではなく、歯を支えるすべての組織に対して意識を持つことで、お口の健康は保たれます。そのためには、口の中に入れる食べ物や飲み物にも意識を向けることが大切! 正しく理解をしていれば、毎日の食事が虫歯予防や歯周病対策にもつながるんです。
宝田恭子先生に聞いた
歯と食事のカンケイ
宝田歯科医院
宝田恭子先生
東京歯科大学卒業、同保存科勤務後、宝田歯科医院3代目を継承。著書も多く、講演活動やテレビ出演など幅広く活躍している。
1. お口の健康に良い食品を
継続して食べることが大事
お口の健康のためには、タンパク質やカルシウム、亜鉛やビタミンB群、脂質などを含むものを意識的に摂ることが大事です。それにより、菌に好かれない体質に変わります。タンパク質でいうなら、肉や豆類を何グラム食べましょうというのではなく、少量で良いので毎日食べることが大切。継続して摂ることで、体質が変化していきます。また、お口の健康に良い食品は体に良いものでもあるので、結果的に健康な体に近づけます。
2. 口の中を中性に保つことで
虫歯の菌はおさえられる
食事をしたり飲み物を飲むことで、口の中は酸性にかたむきます。そうなると、唾液が再石灰化(溶けたカルシウムなどを歯に戻す作用)を促し、30分くらいかけて中性に戻してくれます。なので、ちょこちょこ食べ続けたり飲み続けたりすると再石灰化が間に合わず、歯が溶けて虫歯になりやすくなってしまうというわけ。口内を中性に保つことが大事! そして中性に戻してくれる唾液を出すためにも、よく嚙んで食べるようにしましょう。
3. 糖分を摂る場合は要注意!
食べた後のケアに気を付けて
食べ物の中で注意したいのが「糖分」。糖分が多いと菌が喜ぶ口腔環境になってしまいます。なので、甘いものを食べたり飲んだりしたらすぐに水を飲むかうがいをする、それか歯を磨くように。それだけでも十分虫歯の予防になります。菌に好かれない体質になるには、食事の内容だけではなく、食べたら歯を磨くという生活習慣を身につけることもポイント。そして、定期的に歯科医に診てもらい、プロケアを受けることも大事です。
【meals】
歯に必要&不足しがちな
「タンパク質」を意識
お口の健康を保つためには、タンパク質を中心に鉄分、ビタミンB群などが必要。それらがバランス良く含まれるのが玄米や肉、卵、チーズなどなど。歯をつくる材料ともいえるカルシウムを含む食品も不可欠です。
\recommend/
口内が中性になり虫歯予防につながる!
食事の最後に水やお茶を飲むと、口内は虫歯の菌が増えにくい中性に。一度口に含むようにしてから飲むとより効果ありです。
\no good/
ベタベタする調味料は
歯にくっついて落ちにくい!