# メンタルヘルス

外資系産業医が明かす、わが子を「ストレスに強い人」にする育て方

単なる「ガリ勉」にしてはいけない
武神 健之 プロフィール

子供をストレスに負けない大人にするために

学生時代にインターハイ出場経験のある人、元プロのスポーツ選手などが、引退後違う分野でも成功を収める例がしばしばあります。彼彼女らの非認知能力が高いことは想像しやすいかもしれません。

私は、e-sports(いわゆるテレビゲーム系)の世界チャンピオンや、芸術系での長年の経験を持ち、ストレスに強い大人もたくさん見てきました。その経験からわかったのは、ストレスに強い大人になるため(非認知能力を高めるため)に、特定のスポーツがいい・悪い、どのような活動はよくない・勧められるなどとは言えないということです。

非認知能力が高い人に共通していたことは、子供(学生)時代に、好きなことに仲間たちとともに継続的に没頭してきたという経験でした。

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子供(学生)時代に、コミュニケーションを含む、成功や失敗や挑戦など様々な体験活動を継続していた人は、その際に、好きや楽しさ、達成感や悔しさ、協力や思いやりなどの3種類の感情のサイクルを何度も経験しています。

 

そのような人は、好きなことをやり続けている中で、知らず知らずのうちに、真面目に集中すること、体を動かすこと、他人と協調すること、試行錯誤すること、転んでも起き上がることなどを身につけるのです。その結果、子供から大人へ、勉強から仕事への変化にも適応できるのだと推測します。

好きなことを続ける、好きな部活動を続ける、好きな絵画やボーイスカウトの活動を続ける……、このように好きなことを継続する中で、上記の3つの感情のサイクルが自然と回ります。そして、非認知能力は育ちます。

大人にできるのは、このような3つの感情のサイクルを理解し、その感情のサイクルが回っていることを確認し、回り続けるように子供を支援することなのだと思います。

2020年春から小学校における指導要領が改訂されます。今の時代を見据えた新しい指導方針には、大いに期待したいところです。元気に働き続けることができる人を増やすため、子供時代からストレスに強くなれるような子育て(教育)の大切さを、産業医としても感じます。

学校以外の場面でも、現在の大人たちが、未来の大人たちがストレスに上手に対処できようになれるよう、関わることができるよう、産業医として、“ストレスに強い大人になる子育て”について、最近はクライエント企業で話すだけでなく、一般社団法人 日本ストレスチェック協会の活動として、全国で展開していきたいと思います。ご興味のある方は、HPをご覧いただけますと幸いです。

一般社団法人日本ストレスチェック協会HP:https://jsca.co.jp/
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