# メンタルヘルス

外資系産業医が明かす、わが子を「ストレスに強い人」にする育て方

単なる「ガリ勉」にしてはいけない
武神 健之 プロフィール

大人になると“求められること”が突然変わる

そこには、子供(学生)から大人(社会人)になると、求められることが突然変わるということが挙げられます。これに上手に対応できないことが、メンタルヘルス不調の原因になっていることが多々ありますが、「非認知能力」の高い人はこの変化にしなやかに対応できているのです。

現在の日本では、子供(学生)時代は、「勉強」ができることを求められます。しかし、大人(社会人)になると、「仕事」ができることを求められるようになります。この時に大きな変化がいくつかありますが、その3つを挙げます。

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1つめは、子供(学生)時代は、勉強=「自分の問題」を解決することが求められていましたが、大人(社会人)になり、仕事が始まると、「相手の課題」を解決(の手伝い)することが求められます。例えば、仕事とは、他人に“ありがとう”をいただくことだとよく言われますね。

2つめは、子供(学生)時代は、気の合う仲のいい「友達」とつるんで過ごしていればよかったのに対し、大人(社会人)になると、職場では、気の合わない、仲良くしづらい人とも一緒に過ごさないといけません。

 

よくある職場のストレス調査的なアンケートでは、職場のストレス原因として、「職場の人間関係」は必ず、1位か2位どちらかに常にあります。社会人は気の合わない人とも、たとえそれが上司でも同僚でも、一緒に業務をこなさないとならないのです。

3つめは、子供(学生)時代は、「テストの点数」で評価をされることが多かったですが、大人(社会人)になり、仕事が始まると、営業成績等の実績が上がる前は、「行動」で評価されるようになります。

例えば、何件のクライエントにアポの電話を入れたか、朝何時にきて、夜は何時までいたかなど、結果が出ないうちは、結果に至るプロセス・行動が評価基準となります。知識の量や机の上で理論立てて頭で考えただけでは太刀打ちできないことなのです。

子供から大人になり、自分に求められるものが勉強から仕事に変わった際に、従来の「テストの点数が高い=頭がいい」だけの人間は上記のような変化に適応できないことが多いです。

それよりも、新しい仕事に対する好奇心や熱意、目的のためには他人と協調できる姿勢、試行錯誤する気力、転んでも起き上がる回復力などの非認知能力がある人は、勉強から仕事への変化に適応していると感じます。

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