提供:サッポロ不動産開発株式会社
私の“気持ちいい”が、社会や地球のためになる――。そんな未来を目指す姿に共感して、FRaUがサポートしている「EBISU UPDATE PROJECT」。
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5月19日(日)に開催したスペシャル講座でもお話しいただいた、日本文化講師の浅海理惠さんへのインタビューをEBISU UPDATE PROJECTのWEBページだけでなく、FRaUでも公開します。
音楽業界での活動を経て製薬医学業界へ転職。現在は日本文化講師という興味深い経歴を持つ浅海さん。風呂敷は物心ついたときから、お箸と同じくらい身近なものだったそう。日本の伝統所作のひとつとして「包む」というものがあり、風呂敷に改めて触れたことで、より広めたいという思いにかられたのが今の活動に至ったきっかけ。温かく素晴らしい日本の文化でもある“思いやり”に溢れた風呂敷について、お話を伺いました。
ものだけでなく、思いやりも
一緒に包み込める日本の文化
風呂敷って実は歴史が浅いんです。大衆に広まって「風呂敷」と呼ばれるようになったのは江戸時代になってから。ただし、日本人は古来から大切なものはくるむ、包む、そして穢れを祓うということを大切にしてきました。風呂敷もその延長です。風呂敷自体は単なる1枚の布ですが、例えば誰かに何かをプレゼントするときに使うのであれば、季節感やものなど、お相手を念頭に選びますし、包み方や包む時間も含めて、すべての思いやりを込めることができるのが魅力です。
風呂敷は着物の端切れを使った!?
日本人らしい元祖エコな使い方
風呂敷の定義は運搬できることなので、一番は丈夫ということ。二つ目は四角いこと。四角くて丈夫な布であれば、たとえ風呂敷として売っていなくても全部「風呂敷」なんです。風呂敷の始まりは反物を切ったもの、着物の端切れを使っていたものと言われています。まさにエコの元祖なんですよね。無駄をしないで、全部使いまわす、エコってすごく日本人らしいことだと思うんです。
ビニール袋や紙袋にはない、
柔らかな触り心地がたまらない
昔は百貨店でも風呂敷が使われていたんですが、紙袋が登場して衰退してしまいました。紙袋やビニール袋は消耗品で、ポンッと入れたらおしまいで、捨ててしまう人もいます。だけれど、風呂敷は季節感やコーディネート、素材を楽しむことができますし、もちろん何回でも使えます。今では素材も豊富で、ペットボトルをリサイクルしたエコな生地の風呂敷もあるんですよ。そしてなんと言っても、布にしかないその柔らかさがたまらないんです。
想像力を豊かにし、
心を和やかにする、
五感を磨ける最高の道具
以前に講座を開いたときには、小学生から90代の方まで一緒に学んでいただくことがありましたし、フランスでの日本文化を伝えるイベントに参加したこともあります。誰にでも風呂敷を楽しんでもらいたいんです。風呂敷って人間の想像力を豊かにし、心を和やかにするものですから。そうすると、もっとものを大切にしたくなる。その精神が受け継がれたらいいなと思います。五感を磨ける最高の道具だと思っています。
PROFILE
浅海理惠
「株式会社レ・ミゼラ」代表取締役。日本文化講座「Les Misera Culture School~日本に息づく心配り~」にて、風呂敷・お箸・所作をアイテムとして、“日本人のこころ”の追及・普及に努めている。
https://www.kokoro-kubari.com/
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Photo:Akira Honda(Be Natural) Text:Izumi Hashimoto Edit:KNAX