乱立するQR決済サービス「結局どれがいいのか」あるライターの考え

結局、普及までには時間がかかりそう
嶺 竜一 プロフィール

さて、ようやくLINE PayとPayPayを使った(正確には妻が)感想を言うと、どちらも、決済の手続きは面倒だと感じた。LINE PayとPayPayはその決済フローが異なり、妻の言う通り、PayPayの方が面倒だった。新しいサービスの登録は何でも面倒なのだが、それを置いておいて、使うのも面倒なのだ。

PayPayに登録してある人(PayPayアプリをDLし、支払い方法を登録し、十分な残金がチャージされた状態)で、PayPayの決済フローは次の写真の通りだ。

1 ペイペイアプリを起動する。
1 ペイペイアプリを起動する。 2 「スキャン」ボタンを押す。

2 「スキャン」ボタンを押す。
3 店頭にあるQRコードをスキャンする。
3 店頭にあるQRコードをスキャンする。

4 支払い金額を自分で入力する。
5 販売員にスマホの画面を提示の上、「支払う」ボタンを押す。
6 次に出てきた画面を販売員に提示の上、「詳細を見る」をタップ。
7 販売員に詳細画面を提示し、販売員が決済番号等を確認し、完了。

正直、妻と販売員のこのやりとり、何をやっているのかついていけなかった。これをようやく理解した今、自分でやる気になれない。

一方、LINE Payの支払いは、店舗側が提示したQRコードを読み取る方法と、自分のスマホから提示したQRコードを店舗側に読み取ってもらう方法の、2パターンがある。

チャージした状態であれば、LINEアプリの「ウォレット」ページから、「コードリーダー」または「コード支払い」を選択し、顔認証し(パスワードまたは指紋認証もあり)、スキャンを実行すれば完了。

銀行口座からのオートチャージ機能があるので、チャージの手間がかからないというのもいい。PayPayよりははるかに簡単なので、これなら使ってもいいかなという気がする。

銀行口座からのオートチャージ機能

とはいうものの、どちらも今のところは積極的に使おうという気にはならない。クレジットカードやICカードの方が圧倒的に簡単で早く、QR決済のメリットが感じられないからだ。2割ものキャッシュバックながあればもちろん使うが、サービス会社もそのようなバラマキを続けるわけにはいかないだろう。

 

日本のQRペイサービス、後の課題は

決済機能というのは今よりも便利、またはお得でなければわざわざ使う人はいないだろう。QRペイサービス業者は何をクリアしないと普及しないだろうか。

少なくとも現在のように、使える店舗が限られているようであれば普及しないだろうと思っている。中国でアリペイが爆発的に普及した最大の理由は、4%もの金利も大きいとは思うが、屋台でも八百屋さんでもフリマでもほぼ100%、すべての支払いがアリペイだけでできることだ。

スマホの電源が切れたり壊れない限り、生活者が1円もお金を持つ必要がない世界が実現されているから。文字通りのキャッシュレスを実現したからだ。

その意味で日本では今の所どのQRペイも、アプリに使えるチェーン店の一覧を載せている時点で、普及までには程遠いと思う。

日本のQRペイの利用者はICT総研の「モバイルキャッシュレス決済の市場動向」によれば、スマホのQRコード決済サービス利用者(アクティブユーザー)の総数は2018年度末に512万人だそうだ。2019年中に960万人になると予想されている。

なかなかの数字のようにも思うが、9億人の登録者を持つアリペイとは比較にならない。中国の人口と計画経済の力を思い知る。しかも日本はその500万人を多数のサービス業者が小さな団子状態で奪い合っている現状…。もうしばらくは静観していた方がいいなというのが、私の個人的な感想である。