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地方銀行が「限界」業種になる一方、ゆうちょ銀行に再び光が当たる

銀行の構造改革が最終段階に

銀行はつらいよ、特に地銀はつらいよ

銀行の経営状況は構造的に難しくなっている。業務収益は金利の低下に沿って金利の利鞘も縮小し減少していった。 2016年のマイナス金利導入時には日本の銀行株は暴落し、世界の銀行株の下落の原因となった。この時から、金利と銀行収益、言い換えれば、「低金利の副作用」が日本経済における不安定要素として認識された。

先立っての4月24~25日の金融政策決定会合において、筆者が予想していた「金融政策の正常化」は、長短金利差(イールドカーブ)を拡大するというものであった。昨年9月にも行ったが、長期金利(10年物利回り)を引き上げるというものである。これにより銀行の収益は利鞘の拡大により改善することになる。令和の始まり、新天皇の誕生といった景気浮揚作用があるイベントの前の4月の金融政策決定会合で行うべきであったのである。

 

日本銀行も「金融システムレポート」で、銀行の低収益性を指摘している。それは過当競争によって、手数料が低く抑えられているというもので、口座維持手数料などをきちんと徴収するとともに、地方銀行の統合を進めるべきという内容であった。基本的には金融庁が進めてきた地銀統合をさらに進めるべきであるといった内容である。

とくに地方銀行(地方銀行協会加盟行、旧相互銀行の第2地銀とは異なる)は、地銀は各県の事情に合わせ金庫番をするといった「1県1行の原則」にそって、今まで多数存続してきた。

その地銀群は現在も収益性が低下している。さらに、近未来に赤字に転落していく可能性が極めて高い。金融庁はこの夏に地銀に一斉検査にはいって、収益性の低いところには行政処分を出す予定で、容赦ない。失礼ないい方であると思うが、マスコミでは「限界集落」にならって「限界地銀」なる言葉も使用されている。