マスコミの「迷惑行為」が日本社会でこんなに叩かれる理由

不寛容な寛容社会の構造
津田 正太郎 プロフィール

また、ネットで流れるニュースの大部分が元をたどればマスメディアから発せられていることからしても、現代においてなお情報流通においてマスメディアは必要不可欠な存在である。筆者はまた、ジャーナリストがリスクを負って紛争地域に入り、取材を行うことの意義を認める立場をとっている。

 

それでも、良くも悪くもわれわれは不寛容な寛容社会に生きており、取材活動という「業」を抱え込んでいる以上、記者がどうふるまおうともマスメディア批判はおそらくなくならない。

迷惑だとみなされないよう可能な限り行儀よくふるまうのか、それとも多少の批判はスルーすると決め込むのか。それは、マスメディアの記者のみならず、ネットで何かを発信するすべての人間にとっての選択でもある。

*1 島田荘司(2002)『三浦和義事件』角川文庫、p.611。
*2『朝日新聞』1997年4月8日朝刊。
*3 https://says.com/my/news/japanese-reporters-picked-up-left-behind-at-hospital-kuala-lumpur 【2019年5月14日閲覧】。
*4 NHK放送文化研究所(2018)「第10回『日本人の意識』調査 結果の概要」【2019年5月14日閲覧】。
*5 総理府(1996)「家族法にかんする世論調査」、内閣府(2018)「『家族の法制に関する世論調査』の概要」【いずれも2019年5月14日閲覧】。
*6 奥村隆(1998)『他者といる技法 コミュニケーションの社会学』日本評論社、p.153。
*7 須田寬監修/原口隆行解説(2012)『秘蔵鉄道写真に見る戦後史(下)』JTBパブリッシング、p.98。
*8 エミール・デュルケム(1978)宮島喬訳『社会学的方法の基準』岩波文庫、pp.152-155。
*9 前掲書、p.155。