2019.05.27
# 日本株

日の丸半導体・ルネサス、ここへきて「株価急落」している意外なワケ

今週の「AI株価予報」で読む
マネー現代編集部 プロフィール

落ちたシェア

ルネサスの経営悪化の一因が、需要豊富な中国市場が米中貿易戦争の影響で低迷していることにあるのは確か。しかし、そうした外的要因だけが原因ではないところに、現在のルネサスの不調の「根深さ」がある。最大の懸念材料は、ルネサスのシェアが落ちているということに尽きる。

「ルネサスの製品は世界トップクラスの技術力で評価されてきたが、ここへきてシェアをライバルたちに奪われ始めている。実際、今回の決算会見でその点を突かれると、ルネサスの経営陣が『シェアを落としているのは事実』と認める一幕があった」(アナリスト)

 

しかも、である。ルネサスにとって稼ぎ場となり得る電気自動車(EV)などの車載分野で苦戦しているという現実があるのだ。

「ルネサスの幹部によれば、ここの需要を『十分に取りこめていない』という。しかし、EV市場はこれから急成長が望める最優良分野の一つ。ここでライバルたちの後塵を廃すれば、将来的に経営の重大問題となりかねない」(前出・アナリスト)

こうした事態を受けて、同社の株価は5月に入ってから100円以上急落。今週の『Phantom株価予報AIエンジン』も同社の株価について下落相場を予想しており、当面苦しい局面が続きそうなのである。

前出・藤本氏も言う。

「ルネサスの収益環境は厳しい。そのため希望退職を募るなど構造改革を実施していますが、その成否も見通せません。安値模索の展開に入ってしまった株価については一旦反発した分、さらに上値の重い展開が続きそうです」

もちろんルネサスとしても指をくわえているのではなく、今春に米半導体大手企業を買収するなど、苦境打開の一手は打ってはいる。

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