平尾誠二さんの娘・早紀さんが初めて明かす「父と最後に話したこと」

享年53。素敵なパパのもう一つの闘い
週刊現代 プロフィール

父の話を沢山してあげたい

父が亡くなった次の年の6月、わたしは男の子を出産しました。

父がいたら、どんなおじいちゃんになっていたでしょう。亭主関白な人でも孫は相好をくずして溺愛するという話をよく聞くので、父もそうなっていたかもしれません。

子どものころから父を尊敬していましたが、病気と闘う姿を身近で見て濃密な時間を過ごしたことで、尊敬の念はますます大きくなりました。

同時に、わたし自身がこれからどういう生き方をすればいいか、父に問われているようで、深く考えるようになっています。いまは子育てが最優先ですが、いつか興味のある分野で自分にできることを見つけたい。

子どもに対しては、父がしてくれたように、「こうあるべきだ」と一方的に押しつけずに育てていこうと思っています。幼いときからひとりの人間として、この子を尊重してあげたい。そして、父の話を沢山してあげたい。

闘病中の父は、母やわたしに「迷惑かけてごめん」と決して言いませんでしたが、わたしの夫には「新婚なのにごめんね」と言葉をかけてくれました。対して夫は、父の病状が厳しいと泣いて話すわたしに、仕事で遅く帰宅して疲れていても「大丈夫だよ」と優しく応えてくれた。子育てにも積極的なよき父親です。

「本当にいい人だな。この人と結婚してよかった」

心からそう思える人と家庭を築けたことが、父へのいちばんの親孝行だと思っています。

『週刊現代』2019年6月1日号より

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