世界経済低迷の最大原因・中国が退場すればデフレが終わる

暗黒の平成の後、バラ色の令和となるか
大原 浩 プロフィール

米国の堪忍袋の尾が切れた

しかも、2009年からは共産主義中国に極めて「融和的」な民主党のオバマ氏が大統領をつとめた。まさに「やり放題」であり、その間、先進資本主義諸国は、リーマン・ショックの後遺症と共産主義中国を原因とする不公正な取引による「供給過剰」というダブルパンチをくらった。

そこに登場したのが「怒れる米国民」を代表するトランプ大統領である。

彼の第一の目的は、共産主義中国とずぶずぶの民主党政権時代に、ずたずたにされた米国の安全保障を立て直すことである。特にサイバー戦争では、米国がかなり不利な立場に追い込まれているから、ファーウェイをはじめとする中国フロント企業やその背後に控えているハッカー集団などが最大の攻撃ターゲットだ。

もちろん、中国が不公正な貿易で巨額の利益を得ていることも阻止したい。軍事力の背景に経済力は欠かせないからだ。

だから、「米中貿易戦争」に交渉の余地など無い。北朝鮮の核問題と同様「要求を受け入れるか『死』か」という最後通牒を突き付けているのである。

このようなことは、中国が米国と並ぶ核大国になってしまったらできないから、今回がラストチャンスであり、米国が譲歩することはないだろう。

 

中国が崩壊しても大丈夫なのか

短期的な混乱は別にして、コモディティーを世界にたれ流す中国が退場することは、世界経済にとってプラスである。

言ってみれば、中国は世界の下請け工場の1つにしか過ぎない。あるいは、安い労働力で部品を組み立てる受託会社だ。

徴用工問題に関する韓国への制裁措置の1つとして、工作機械などの禁輸が議論されるが、中国のハイテクを含む製造業も、日本や米国のすぐれた「部品・ソフト」なしでは成り立たない。

ZTEやファーウェイに対する「販売禁止措置」は決定的なダメージを与える。

そして、米国の中国に対する関税で物価が上昇すれば、世界中のデフレがインフレへと好転する。しかも、関税そのものが米国の利益になる。

黒田日銀をはじめとする世界の中央銀行の、馬鹿の1つ覚えの低金利政策よりも、中国製品への関税の方が、インフレ喚起には効果的である。

日本政府も、擦り切れてぼろぼろになった低金利政策では無く、中国などの国々に高率の関税を課すべきである!(少なくとも交渉の手ごまにすべき)。

そもそも、世界中でインフレが待望されているのだから、中国製品が市場から退場して製品価格が上昇するのは朗報である。

また、価格が上昇すれば、国内での生産も可能になり、死んだも同然の日本の家電や半導体産業に喜ばしい効果をもたらすかもしれない。

これまで、共産主義中国などが、日本をはじめとする先進諸国の労働者が受けとるべきであった利益を横取りしていただけのことなのである。

つまり、中国が世界市場から退場することはよい兆しである。実際、1989年のベルリンの壁崩壊までは、共産主義諸国が世界市場から切り離されていたことによって、先進資本主義諸国は繁栄を謳歌していたのだ。

ちなみに、1989年まで我が世の春を謳歌していた日本のバブル崩壊は1990年の株式暴落がきっかけであり、その後の平成30年間は暗い時代であった。

だから、共産主義中国の崩壊によって「黄金の令和時代」がやってくるのではないかと期待している。