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世界経済低迷の最大原因・中国が退場すればデフレが終わる

暗黒の平成の後、バラ色の令和となるか

現代世界経済の最大の問題は過剰供給である

ここしばらくの日本と世界経済の低迷の最大原因は、明らかに供給過剰である。

デフレであるということは、物を買いたい人よりも売りたい人の方が多いから起こる現象なのだ。

オイルショックの時に原油の輸入(供給)が途絶えるという恐怖から、製造に大量の原油を使う紙(トイレットペーパー)の買い占め騒ぎが起こったが、このような状況下では、インフレは起こってもデフレは起こりようが無い。

その意味で最近起こった「プチ・トイレットペーパー騒動」はよい兆候かも知れない。

突然、日本をはじめとする世界中で油田が発見され、我先にと採掘・生産を始め供給が急増する。しかも驚異的な省エネ技術が次々と開発され、極めて安価で実用的な新エネルギー(たぶん現実には起こらないだろうが……)が見つかり、需要が大幅に減少する。このような状況では、原油価格の下落によって、デフレが起こるはずである。

 

さらに、かつては世界の原油価格を支配していたOPECやそれ以前に原油市場を牛耳っていたセブンシスターズについて考えてみる。

セブンシスターズは、当時世界の原油採掘・販売をほぼコントロールしていた欧米系石油会社で、参考までに列挙すると、

1.スタンダードオイル・ニュージャージー
2.ロイヤル・ダッチ・シェル
3.アングロペルシャ石油会社(後のBP)
4.スタンダードオイル・ニューヨーク(後のモービル、さらにエクソンモービル)
5.スタンダードオイル・カリフォルニア(後のシェブロン)
6.ガルフ石油(後のシェブロン、一部はBP)
7.テキサコ(後のシェブロン)

である。

これらのセブンシスターズ(国際石油資本)に対抗し、産油国の権利を守るために1960年に設立されたのが、OPEC(石油輸出国機構)である。当初は、イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5ヵ国であったが、2018年7月現在、15ヵ国が加盟している組織だ。

その後、OPECによる原油価格支配が続いたが、近年ではその力が陰っている。非OPEC諸国の存在がまし、OPEC加盟国だけでは原油価格の調整ができなくなったのだ。

原油という単一商品であると、「需要と供給による価格決定」の構図がわかりやすい。

現在「貿易戦争」と呼ばれ、世間を騒がしている動きも「需要と供給」という経済の基本原則と「価格支配をもくろむ動き」を合わせて考えるとすっきりするはずである。