丸山穂高議員の「戦争扇動発言」が、問答無用で許されない理由

「言論の自由」の問題ではない
佐藤 優 プロフィール

「言論の自由」の履き違え

佐藤:要するに、北方領土という機微に触れるような場所、複雑な場所を訪れて「戦争」を軽々に口にするような人間を、議員として選び、送り出している日本人ってどういう人たちなんだろうと。こういう見方になる。

邦丸:なるほど。

佐藤:だから、ものすごく深刻です。もし、この丸山さんという人が国会議員を続けたいのだったら、とにかく辞めて、自分の選挙区でもう一回、無所属で出るなり何なりして通ってきなさいと。今回の件に関してちゃんと釈明して、その上で通ってきなさいと。

しかし、言っていることも二転三転していますよね。

邦丸:「言論の自由」ということをおっしゃるので、ツイッターなんかを見てみると、なんだか履き違えていらっしゃるなという感じがしますけどね。

 

佐藤:「言論の自由」と言っても、何でも自由ではないんです。言論の自由には限界がある。

例えば特定の出自の人、特定のジェンダーの人を全部抹殺しろというような言説、これは言論の自由ではないんです。同様にロシアにおいては、3000万人が死んだナチスとの戦争がありましたから、戦争扇動に対してはものすごく敏感なんですよ。ですから、このレベルの人間、しかもかつて行政官だったわけでしょう。

邦丸:経産官僚ですよね。

佐藤:彼が学んだ松下政経塾や経済産業省の教育体制、あるいは東京大学の出身ですから東京大学の教育体制まで、全部問われてしまいますね。こんな人が出てくるようでは。

邦丸:うーむ。

佐藤:酷い話です。