丸山穂高議員の「戦争扇動発言」が、問答無用で許されない理由

「言論の自由」の問題ではない
佐藤 優 プロフィール

ロシア大使に伝えたこと

佐藤:要するに、「この件はどう解釈したらいいですか」と。プーチン大統領に電報を打たないといけないから。

邦丸:そこまで行っている。

佐藤:そう。それで鈴木さんが「これは常軌を逸した人の行動だから、日本政府の発想でもないし、国会議員の発想でもない。この人は過去にも酔っ払ったうえで問題を起こしている人だ。そういうまったく不規則な発言だから、政治問題と受け止めないでくれ」と言ったら、ガルージン大使は「わかりました」と言ってくれた。

ロシア側は今、抑制された対応をとっているでしょ。これは初動でガルージン大使と鈴木さんがきちんとやって、クレムリンのプーチン大統領のところに、「これは日本政府からの何らかのシグナルとか、日本の中に戦争で領土問題を解決したがっている勢力があるからではないんです」と伝えてくれたから。ちゃんと水面下で動いている人たちがいたから、この程度で済んでいるわけです。

邦丸:はあ~~。

 

佐藤:向こうのコサチョフさんという上院の国際問題委員長が、そういう情報が届く前に、「どういうことか」と日本の議員団に詰問しているわけですよ。大問題になるところでした。

もし丸山氏が拘束されていたら、日本政府としては「北方領土は日本の管轄圏であり、ロシアの管轄は認めない」という立場だから、彼を守らないとならない。

邦丸:日本国民であるが故に。

佐藤:そうです。そうしたら、「ロシアと戦争して問題を解決しよう」と言う人間を日本政府は守っている、ということになっちゃう。

邦丸:そういう論理になりますよね。

佐藤:そうしたら、国際的にどうなりますか。そこまでぜんぜんわかっていないわけ。メディアも、本人も。だから、この人には資質がない。