そもそも「粒子」とは
身の回りのものは粒子が集まってできています。私たちの身体もそうですし、空気もそうですね。
これらの粒子はとても小さく、肉眼では見ることができません。原子くらいなら何とか現代の技術で画像にすることができますが、それを構成する電子やクオークなどの素粒子になると、目で見るということはあきらめざるをえません。
見えないものは当てにならないと思われるかもしれませんが、これらの粒子が数え切れないほど集まって、世界を形成しています。したがって私たちは、この粒子に無関心ではいられません。

これらの粒子は何種類あるか、という問題を考えたことがあるでしょうか。
素粒子物理学を少し勉強した方なら、「ああ、素粒子の種類なら知っているよ」と言われるかもしれません。
確かに、物質を構成する基本粒子である素粒子が何種類あるかと尋ねているのであれば、現時点で見つかっている素粒子の種類を答えればいいでしょう。
しかし、素粒子が集まってできている原子核、原子、分子も、私たちの感覚からすれば、そして物理学の見方からしても、「粒子」と呼べる存在です。
小さな粒のような物体は、どれも粒子と呼ぶことができます。それらを含めて何種類あるかといわれれば、それは膨大な数に上ると考えられます。
原子の種類すなわち元素だけでも118種類も見つかっているのですから。

ところが、このようなミクロの世界を記述する量子力学という理論によれば、ある見方をするとこのような粒子はいずれも2種類に分けられることがわかっています。
世の中の粒子は大別すると2種類なのです。