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世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」を凌ぐ建物を作る計画があった

その名も「ハイパービルディング」計画

60mを超えると「超」高層ビル

新宿や丸の内など、都心部の高層ビル群は日本人にとって見慣れた光景となった。だが海外と比較すると、高層建築はまだまだ「後追い」の段階にあると言っていい。

現在、日本でいちばん高いビルは、大阪市阿倍野区にある「あべのハルカス」で、地上60階建て、高さは300mだ。一方で、世界を見渡してみると、たとえばドバイにある「ブルジュ・ハリファ」は163階建て、高さは828mもある。

あべのハルカス(Photo by iStock)

そのほか中国やアラブ圏を中心に、すさまじい高さのビルの建設ラッシュが進んでいる。なかには、高さが1000mを超える「ハイパービルディング」計画というのもある。世界的な建築家のフランク・ロイド・ライトは1956年に米イリノイ州に高さ1600mのビルを構想していた。

 

アメリカは高層建築の先駆けとなった国だ。'31年に建てられたエンパイアステートビル(高さ381m)をはじめ、戦前にはすでに300m級のビルがマンハッタンに多数出現していた。

もちろん、日本にも高いビルを建てる技術はある。'68年に建てられた霞が関ビル(147m)や新宿三井ビル(225m)がその先駆けだ。だが簡単に高くできないのは、容積率をクリアできない敷地面積の問題と、航空法の規制によるところが大きい。

日本の航空法では、地形や航路の安全性の問題から、空港からの同心円距離で建物に厳しい高さ制限を設けてきた。ちなみに「あべのハルカス」は290mまでの制限だったが、'07年3月に規制緩和が行われたため、10m高く建てることができたのだ。

ちなみに、一般的に高層ビルは60mを超えると「超」がついて、超高層ビルと呼ばれるようになる。建築基準法第20条によって、それ以下の高さの建物と区分しているのが根拠のひとつだ。60m以上の建物になると、構造計算や防火設備などで特別な設計が必要になるのだという。

規制緩和によって、日本にもドバイのような「超・超高層ビル」が誕生する日が来るのか。(嶋)

『週刊現代』2019年6月1日号より