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昭和・平成時代の常識はもう通用しない…これから3年で起きること

社会構造そのものが大きく変わる

「令和」の幕開けに繁栄を祈りたい気持ちはよくわかる。しかし、時代の流れは待ってはくれない。あなたの暮らしはどう変わるのか。この3年が運命の分かれ目になる。

地方移住は「夢のまた夢」になる

「令和」新時代が始まって早々だが、時間を平成元年に巻き戻す。この年の12月、日経平均株価は3万8957円の最高値をつけた。その前々月には、三菱地所がニューヨークのロックフェラー・センターを買収している。

つまり、この年がバブル経済のピークであり、日本はその後の長く厳しい「平成不況」へと転落していく。

平成の初めに起こったことは、その後の長期低迷を暗示している。消費税が導入され、リクルート事件で政治が不安定化し、後のメガバンク誕生につながる銀行再編が始まった。

国外に目を向ければ、東西ドイツが統合し、ソ連が消滅して東西冷戦が終結。湾岸戦争が勃発し、日本も協力を強いられた。

しかし、若者たちはジュリアナ東京で踊り明かし、不況がここまで長引くとは、想像だにしなかった。しかも、これらの出来事はすべてわずか3年の間に起きたことなのだ。

元号は単なる時間の区切りに過ぎない、という意見もあるが、それは表面的な見方だ。

ただでさえ、少子高齢化やAIの登場、外国人労働者の大量受け入れなど、社会構造は大きく変わろうとしている。昭和どころか、平成の常識さえ通用しない。それが「令和」という新時代だ。

それに伴って、あなたの暮らしがどう変わっていくのか。何を準備しておくべきなのか。これからの3年間はすべての「変化」が凝縮されていると考えたほうがいい。

まずは町の光景が変わっていく。都市近郊が高齢者だらけになる。みずほ総合研究所主任研究員の岡田豊氏が予測する。

「今後はさらに就労人口が減っていきます。すると、オフィスが過剰になり、たとえば東京の新橋や神田、八重洲にあるような古い雑居ビルにはテナントが入らず、好立地を活かしたマンションやホテルなどに建て替わることになります。

人口が増えているわけではないので、必然的に地方から都心への移住者が増えて、集約されることになります。

7月から分譲が始まり、'23年から入居できる東京オリンピックの選手村を改装して販売される『ハルミフラッグ』も当然、子育て世帯だけではさばけないので、郊外に住む高齢者の移住先にもなるでしょう」

 

地方都市でも、集約化が進んでいる。それがスマートシティ構想だ。自動運転システムやITを用いた省エネルギーなどを進めるという触れ込みで、横浜市や会津若松市など、全国各地の都市で実証実験が始まっている。

さらに国は「スーパーシティ構想」の旗を振り、AIやビッグデータを活用した新しいまちづくりを行うとしている。早ければ、今国会中にもスーパーシティ関連法案を提出し、今後3年のうちに具体的な候補地が決まる可能性も高い。

逆に言えば、スマートシティやスーパーシティに選ばれない町は衰退を避けられない。

岡田氏が続ける。

「今後は県庁所在地の一部のエリアなどを除いて、地方は高齢者ばかりになっていくでしょう。廃れているという以前に、人が生活できないレベルになる。北海道や東北では、雪かきを頼もうにも若者はもちろん隣人すらいなくなり、孤立していく。

郊外ではスラム化というよりも、スポンジ化が進行していきます。空き家だらけとなり、スポンジのように中身がスカスカで、街全体の価値を維持できなくなるのです。

そうなると行政サービスも行き届かなくなり、たとえば水道インフラが維持できず、一気に値上げされる。病院も集約され、地元から町医者が消え、ライフラインが保てなくなる。

もちろんスーパーなども経営できなくなり、国道沿いのチェーン店も撤退が加速していくでしょう」

インフラが崩壊していく町に、現役世代が戻ることはありえない。その結果、都市部へ移住できない高齢者だけが取り残される。配偶者と死別すれば、独居老人だ。