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銀歯をかぶせなくてもOK!

歯を削った後は、銀歯で補綴するのが一般的ですが、これには金属アレルギーの心配や審美が損なわれるという欠点も。また、そのままにしていたら虫歯が悪化することはわかっていても、銀歯をつけるのが嫌で痛くなるまで治療を避けてしまうという女性も多いよう。しかし現在では、天然の歯の色に近い「コンポジットレジン」という光で安全に固める樹脂で、自然に修復することも一般的になってきました。

コンポジットレジンは、見た目が自然に仕上がることだけでなく、銀歯をかぶせるときに比べて削る範囲が少なく済むのも大きなメリット。以前は耐久性が低くてかみ合わせの負荷が大きい奥歯には使えませんでしたが改良が進み、奥歯にも使えるようになるなど、近年より幅広い人に用いられるようになりました。

ほかにも、コンポジットレジンには、短時間で固まるため治療時間も短くなったり、歯との密着性が高いので、治療をした部分が再び悪くなってしまう可能性を下げるなどのメリットがあるそうです。

「ただし、コンポジットレジンも大きな修復や、歯のかみ合わせなどによっては “欠けやすい” というデメリットがあります。ドクターとよく相談しながら、治療のコンセプトに沿って適材適所で処置を選んだほうがいいでしょう」(田代先生)。

歯の間の虫歯を削り、コンポジットレジンで修復した例。とても自然な仕上がりに驚き! 既に銀歯をつけてしまった部分を、コンポジットレジンで埋め直すことも可能。コンポジットレジンは定期的なメンテナンスが必要なので、保証期間を設けているクリニックを選ぶと安心です。

TOPICS6
レーザーで痛みの
少ない治療が可能に

タービンを使わないということは、その分、音も静かに治療できるということ。「キーンという音が怖い」という人から、なるべく薬を使いたくない妊婦さん、麻酔が苦手だったり様々な薬を飲んでいる人などにも適している。

「“キーン” という、歯を削る機械のタービンから出る音が怖くて、歯医者さんが苦手……」という人も多いはず。しかし近頃では、タービンを使わずに歯を削ったり、歯周ポケットの治療に使用できる「エルビウムヤグレーザー」というレーザー装置を導入しているクリニックも増えてきました。

このレーザー装置は、麻酔をしなくても痛みを少なく歯を削ったり、歯ぐきの手術や口内炎に照射することで炎症を一時的に止められたりと、さまざまなメリットが期待できる機器です。

「とはいえ、レーザー治療はあくまで “対症療法”。炎症をレーザーで止めても、自分自身の免疫力が下がっていたり、ブラッシングがきちんとできていないなど、口内環境をコントロールできないようでは、炎症が再発する可能性も。大事なのは、自分の免疫力ときちんとした歯磨きの習慣。レーザーを使わざるを得なくなった原因を突き止めて、何度もクリニックに来なくて済む口内環境を目指しましょう」(麻生先生)

\COLUMN/
虫歯を治療して終わり、
ではない!

3人のドクターが異口同音に話すのが「治療するだけではなく、メンテナンスが大事」ということ。

「これから先の人生を豊かに過ごすためには、将来、自分の歯を何本残せるかに大きく左右されます」(脇先生)、「歯を削るということは、削る前の状態に戻せなくなるということ。そのために、歯の健康のための知識を持っていてほしい」(田代先生)、「僕は初診の人に『ピアノのレッスンと同じ』と言っています。クリニックは、家でしてきた日々のお手入れを専門家がチェックする場所。自分のセルフケアのレベルをどうやって上げるかが大事なんです」(麻生先生)

     
●情報は、FRaU2019年5月号発売時点のものです。
Photograph:Kiyono Hattori Edit&Text:Kaoru Tateishi