歯を見せて笑うビッグスマイルってとっても魅力的。日常的に私たちが行っている「笑う」ことや「スマイル(笑顔)」について、知らなかったアレコレをご紹介します。

笑顔でいることにより、どんな効果が生まれるのかを、研究結果をもとに聞いてみました。笑顔でいれば良いことだらけの結果に注目を。

教えてくれたのは……
スマイルサイエンス学会代表
菅原徹博士(工学)

早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員、東洋大学総合情報学部非常勤講師。笑顔の研究者としてテレビや雑誌などで注目を集め、商品開発コンサルタントとしても活躍中。

笑顔に勝る化粧なし!

「真顔と笑顔の女性に、同じようにいくつかのパターンのデジタルメイクを施して、どの顔が印象的かを評価する実験をしたところ、真顔でどれだけ素敵なメイクを施そうが、軽く微笑んだだけのすっぴんの笑顔のほうが評価が高いという結果になりました。どんな化粧をしても笑顔には勝てないということなんです」(菅原博士)

少しでも微笑むことがメイク顔よりも素敵になるのなら、まずは魅力がアップする笑顔になる努力をしましょう!

スポーツ選手は
笑顔で自律神経を整える!?

2018年平昌五輪で活躍したカーリング日本代表女子チームのスローガンは “We win with a smile”。どんなときでも必ず前向きで笑顔でいようと決めていたそう。 写真:長田洋平/アフロスポーツ
素敵な笑顔が印象的な元フィギュアスケート選手の浅田真央さん。引退会見でも「笑 顔で前に進んでいきたい」とコメントしていました。 写真:ロイター/アフロ

スポーツ選手が笑顔で競技をしている姿を見かけますが、一体どうしてなのか、菅原博士に聞いてみました。

「笑顔には自律神経のバランスを整えるスイッチの役割があるんですね。運動をして交感神経が優位になると戦闘態勢になり余計な力が入ってしまいますが、力を抜くところは抜かないといけない。そこで笑顔を作ると、優位になりすぎた交感神経を抑えることができるんです。スポーツ選手は笑顔を使ってバランスを調整しているんだと思います」

笑顔は伝染する!

「イタリアの研究者らが発見した脳内にある神経細胞のひとつ、ミラーニューロンによって、私たちは自分が体験していなくても、相手の行動を見ただけで再現してしまうということがわかったんです。ミラーニューロンが正常に活性化されると、脳内で再現するので笑顔を見ただけで笑顔になるという理屈です」と菅原博士。

ということは、ひとりが笑顔でいれば、そこから世界中の人たちが笑顔になっていくというのも、夢の話じゃないんです。

第一印象の1位は
35.3%で笑顔!

いつも笑顔すぎるのも変だけど、初めて会う人の前では、デュシェンヌ・スマイルを心がけると覚えてもらいやすいってこと!

「感じがいいと思う人はどんな第一印象なのか、特徴を調査した研究ではこんな結果が出ています。1位は笑顔で35.3%、2位は挨拶をするで24.3%、3位は丁寧に接するで5.1%。この結果からみて、いかに笑顔は人の記憶や印象に残るか、ということがわかりますよね」(菅原博士)

このほか、一度に何人かとすれ違ったときに印象に残った人の表情を聞いたところ、笑顔が一番印象的だったという実験結果も。笑顔はやはり好印象の証ということが言えます。

笑顔は未来を予言する!

「アメリカでの研究ですが、ある女子大の卒業アルバムでは、141人中50人がデュシェンヌ・スマイルという本当の笑顔をしていました。その後、数十年にわたり追跡調査した結果、卒業アルバムでデュシェンヌ・スマイルをしていた50人は幸福度や満足度が高い傾向にある、という研究報告があります」(菅原博士)

ということは、本当の笑顔ができている人ほど、ずっと幸せでいられるということ。毎日ニコニコ過ごすことが大事!

●情報は、FRaU2019年5月号発売時点のものです。
Illustration:Yurikov Kawahiro Text:Izumi Hashimoto