番組公式HPより

スピード感と密度がケタ違い「ネット時代のドラマ」の新しい傾向

若者は「情報量の濃さ」を求める

「視聴率時代」の終焉

現在、テレビでは毎クール20本以上のドラマが放映されています。中にはNHKの朝ドラやTBS日曜劇場のような視聴率20%を超えるドラマもありますが、ほとんどのドラマが10%前後で合格点、ひと桁台でも珍しくありません。

しかし、いまやドラマの“質”は視聴率だけで図れる時代ではなくなってきました。

若年層の間では「テレビは見ない」という声が聞かれ、YouTubeやLINE、TikTok、その他スマホアプリに可処分時間が取られつつある昨今。視聴者の熱狂や、テクノロジーを駆使して計測したリアルな視聴態度の数値も、ドラマのクオリティの判断要素として重要になってきています。

では、これから先、ドラマはどのように進化していくべきなのか。20年以上にわたり趣味も含めてドラマの分析に携わり、現在はドラマの視聴質調査(※)も行っている立場から、インターネット時代における新しいドラマのフォーマットについて考えてみたいと思います。

※人体認証技術を搭載したセンサーで、視聴者の視聴態勢を計測した数値。誰が・どのようにテレビを見ているのかについて、視聴者の視線や表情を毎秒ごとに測定している。

 

「短尺」にドラマの未来がある?

インターネット時代のドラマにおいて現在注目されているキーワードの一つが、「短尺」です。つまり、短い尺のドラマ。実は、一番身近なドラマともいえる朝ドラが、それにあたります。

2010年の『ゲゲゲの女房』以降、2013年の『あまちゃん』の大ヒットを起爆剤にNHKの朝ドラが復興。以来、視聴率20%前後をコンスタントに獲得するヒット番組枠となっています。この時、ドラマ評論家を中心に「60分のフォーマットはいまの時代にそぐわない。朝ドラの15分ならば、離脱せずに見てもらえるのでは?」という議論が起こりました。

〔PHOTO〕iStock

いまや視聴者は片手にスマホやタブレットを持ち、SNSのタイムラインを追ったり、ニュースサイトやソーシャルゲームの画面を見ながらテレビを見るのが当たり前。YouTubeやTikTokでは6秒~十数秒で完結するCMや動画も増えています。SNSにあふれる動画は、テレビコンテンツに比べて尺も短ければ、画面の切り替わるスピード感も格段に早くなっています。