カーリング日本代表のイケメンコーチが語った「本気の世界一奪取計画」

平昌五輪以降の大きな変化とは?
竹田 聡一郎 プロフィール

中部電力の飛躍から感じた軽井沢のカーリング文化

――ロコ・ソラーレは、結果だけ見て指摘するなら、グランドスラムや日本選手権など、勝てなかったシーズンとも言えます。

「まずお伝えしたいのは、グランドスラムで勝つということは、日本ではまだ誰も成し遂げていない偉業です。当然ながらそんな簡単なものではありません。それはチームが勝てないだけではなく、日本全体で強化策や競技力も考えていかないといけない部分だと思っています。

JCC(Japan Curling Championship/日本選手権)のファイナルで負けたこと、それは一つの大会で結果が出なかっただけに過ぎませんし、1つの結果でシーズン全体を判断することはしたくありません。カナダでも絶対王者とみなされていたチームが勝てないのはよくあることですし、何よりも、JCCで優勝した中部電力は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました」

「クールな印象があるが、熱さを内に秘めている」とはロコ・ソラーレの選手の共通したJD評(写真/吉田夕梨花)

――その中部電力は世界選手権で4位になり、北海道銀行フォルティウスもグランドスラムに出場するなど、日本のチームが世界に名乗りを上げた1年でもあったと思います。活躍の理由はどのあたりにありますか。

「2013年に初めて日本に来たとき、『スキルのある選手が揃っているな』と感じたのを覚えています。でも当時は、男子選手や関係者を含め、本人たちは世界で勝てるという自信を持っていなかった。

そのレベルが急上昇したのは、やはり平昌五輪での銅メダル獲得だったと思います。あの瞬間に日本のカーリング界全体において『ロコ・ソラーレができるなら自分たちもできる』と意識が変わったのではないでしょうか」

来季は日本代表の中部電力に帯同することが増えるため、ロコ・ソラーレには自立が求められるシーズンになる(撮影/竹田聡一郎)

――3月は日本代表として世界選手権に挑む中部電力に帯同しました。彼女らは軽井沢生まれの選手たちです。

「彼らは、軽井沢で育ったことで、とてもいい時間を過ごしたと思います。チアキ(松村千秋)やイクエ(北沢育恵)といった選手は、平昌五輪男子代表チームのSC軽井沢クラブのメンバーと長い間、カーリングしていたと聞きましたが、彼女たちと過ごしてみると、やはり彼らの影響を受けているのを感じました。

あとは、ジュニア時代からハトミサン(長岡はと美/平昌五輪男子代表コーチ)の指導があったことも関係しているのかもしれません。戦い方もモチベーションも、すべてにおいて軽井沢のコミュニティで生まれたものです。そして、それはとても強固なものなんだなと感じました」

――今季から両角友佑がコーチに就任したのはどんな影響を及ぼしたと考えますか?

「モロ(両角友)は良いインパクトをチームに与えたと思います。彼が与えた影響や情報もまた軽井沢で培ったものですし、とても効果的にチームに伝わっている印象です」

――彼女たちは来季、日本代表としてのシーズンを過ごすことになります。

「とてもポテンシャルがあると思うし、僕も楽しみにしています。ただ、2月のJCCを見る限り、優勝した中部電力だけでなく、上位のチームはどこもスキルが高く、みんなとても強かった。僕はナショナルコーチなので、どこか一つというよりも全体のレベルが上がってくれたことを、とても嬉しく感じています」