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# 消費税

リーマン級の危機はなくても浮上する「消費増税再見送り」の可能性

GDPマイナス成長必至で

GDP統計に注目する理由

来週の5月20日(月)は、いよいよ2019年1-3月期のGDP統計(第一次速報値)の発表である。

最近は、GDP統計が発表されてもそれほど大きな話題にはならない。GDP統計の結果がよくても悪くても、それは単なる「過去の数字」として取り扱われ、常に「先を読むゲーム」をしているマーケットには無関係であることが多いためだ。

エコノミストの中には、「GDPを当てる」ことに命を賭けている人が少なからず存在するが、残念ながらマーケットにとってはもはや「どうでもいい話」になりつつあった。

しかし、今回は、従来とは注目度がいささか異なる。これは、今年10月から実施予定の消費税率引き上げの政策判断に影響を与える可能性が少なからずあるためだ。

ちなみに、筆者は、「今年10月」というタイミングでの消費税率引き上げに関しては反対の立場(すなわち、「べき論」でいえば、「10月からの消費税率引き上げは見送るべき」)である。だが、「引き上げをやるかやらないか」という予想レベルでは、「予定通りに実施される」ことをメインシナリオとして考えてきた。

ところが、最近の経済動向を考えるとどうも状況は変わりつつあるようだ。

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最近取り沙汰される様々な政治的な駆け引きは別として、純粋に経済情勢だけで考えると、筆者は、昨年末頃までは、ほぼ100%消費増税は実施されるだろうと考えていたのだが、ここ最近は、30%程度は消費増税再見送りの可能性もあるのではないかと考え始めている。

 

そこで、5月20日のGDP統計だが、ここまで発表済みの月次指標等から予想する限り、「マイナス成長」の可能性が極めて高いのではないかと考える。

メディアでは、「1-3月期の実質GDP成長率がマイナスとの予測もある」という表現で、マイナス成長はリスクシナリオとしての取り扱いだが、1-3月期のGDP統計については、「マイナス成長」がメインシナリオで、「プラス成長維持」はリスクシナリオではないかと考える。