抜群の目力! 迫力満点「オオカミウオ」を捕らえてカブト煮を実食!

モンスターハンターの「生きもの烈伝」
平坂 寛 プロフィール

意外とつぶらでかわいい眼をしているが……。

ふしぎに思って黒いつぶらな瞳を見つめていると、

ギョロッ! ギョロッ!

と、眼をあちこちに動かしはじめた。まるでカメレオンのようだ。

たまに大きく動かしすぎて、瞳がかくれて見えなくなることもある。これがまばたきに見えるのだ。

おそらく、ねぐらにしている岩のすきまから、顔だけのぞかせてはこうして監視カメラのように眼を動かして周囲を見わたしているのだろう。

そして、エサとなる生きものや、外敵(成魚にはほとんどいないと思うが)を探しているのだろう。

一歩も動かないで周囲の様子を確認できる眼。上手に泳ぐことをあきらめて、かくれることに特化したオオカミウオにふさわしい機能だ!

 


ということは、オオカミウオを釣り上げるためには、かれらのひそんでいる岩場を探し当てて、眼の届く範囲へエサを送りこまなければならないのだ。

逆にピンポイントで居場所をつき止めることができれば、案外簡単に釣れてくれる。

海を知りつくした腕のいい漁師さんに協力してもらうのが、捕獲への近道といえそうだ。

歯がすごい。でもほほ肉はもっとすごい!

釣り上げたオオカミウオの内臓を取り出してみると、なんと胃のなかから、粉々にくだけたホタテの貝殻が大量に出てきた。ホタテなんて殻ごとバリバリ食べてしまうのだ。

漁師さんがいうには、グチャグチャにくだけた巻貝やウニ、ケガニなどが出てくることもあるという。

口のなかをのぞいてみると、なんと口蓋(※口の中の上側の部分)にまで、小石のような臼歯が敷き詰められるように並んでいる。

オオカミウオの口内。口蓋にも臼歯が並ぶ。

これでかたい殻を砕き、すりつぶしているのだ。

もちろん、歯が立派なだけでできることではない。あごの力もとんでもないはずだ。それは大きくふくらんだ頭部が証明している。