ダメ、絶対!株式投資で「決してやってはいけない」7ヵ条教えます

これをやめることが成功への近道だ
加谷 珪一 プロフィール

⑥テクニカル手法をバカにする

基本的に筆者は、成長する企業に長期的に投資する手法なので、完全にファンダメンタル派(経済指標や財務状況をベースに投資する手法)ということになる。しかも筆者の本業は経済評論家であり、サラリーマン時代には投資ファンドの会社に在籍していたこともあるので、基本的にマクロ経済や金融工学にほぼ忠実に投資を行っている。

だが、それだけでは投資で大きな成果を上げることは難しい。

個人投資家の中には、移動平均線や一目均衡表、波動理論など、いわゆるテクニカル手法をバカにする人が一定数存在しているが、たいていの場合、投資成績はよくない。長期投資の神様といわれるウォーレン・バフェット氏ですら、相場が大きく動いた時などには、勘を働かせ、テクニカル的なスタンスで思い切った投資を実行している。理論に基づいて投資をすることは基本中の基本だが、経験則や人々の感情、心理を軽視してはダメである。

テクニカル手法を否定する人の多くは、同手法が非科学的であると主張しているが、これは一種の自己矛盾である。株価が周期的に動くというのは確かに経験則でしかなく、科学的な根拠はないが、それはマクロ経済の景気循環も同じである。

テクニカル手法が非科学的というなら、マクロ経済学も非科学的ということになるが、彼等はそうは認識していないだろう。こうした矛盾に気付くことができなければ、投資で成功するのは難しい(ちなみにもっとも偉大な経済学者であるケインズは個人投資家としても有名であり、計算方法にもよるが、今の金額換算で数十億円を株式投資で稼いだ)。

 

⑦リスクを忌避する

すべての投資にはリスクが付随する。投資から得られる期待リターンは、原則としてリスクに比例する。つまり高い収益を得ようと思ったら高いリスクを取るしか方法はない。これは投資の初心者であっても、ウォーレン・バフェット氏でもまったく平等である。

時々、投資で成功したいがリスクは抑えたいという話を耳にすることがあるが、こうした考えを少しでも持っているなら投資はやめた方がよい。

リスクを抑えて高いリターンを得るというのは、理論的に不可能であり、考えることそのものが無意味である。逆にこうした考え方を捨て切れないと、複雑でリスクを抑えたかのように見える悪質な金融商品に手を出してしまう可能性があり、それこそ危険度が高い。

どれだけ複雑なオプションを組み合わせたり、難解なポートフォリオを構築したところで、最終的なリスクは個別銘柄のリスクの組み合わせでしかなく、リスクそのものを軽減することはできない。投資はシンプルに行うのがベストであり、それがもっともリスクを可視化しやすい(あくまで可視化であって軽減ではない)。