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上場は不調…売上高が伸び悩むウーバーに「未来」はあるのか?

ライドシェアのリーダーが直面する課題
米配車大手ウーバーの新規上場(IPO)は期待外れの結果に終わり、マーケットに不安が広がった。ライドシェアビジネスは市場拡大が期待される分野で、ここへきて企業間競争も激しさも増している。業界のリーダーであるウーバーは、果たして「勝ち組」の座を維持できるのか――。米国企業の動向に精通する広瀬隆雄氏による現地発・最新レポートで読み解く!
 

2030年までに「2850億ドル市場」に発展

米国労働省労働統計局によると米国の消費者は毎年1.2兆ドルを交通のために費やします。この中には通勤費や自動車の購入代金、自動車保険など一切合財の交通に絡む出費が含まれています。家計あたりの年間交通支出は9,500ドルにもなります。


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この出費の中で、とりわけ大きな割合を占めるのはマイカーを保有するコストです。しかし、マイカーの実働時間は保有期間の5%にも満たず、残りの95%は駐車されています。今、工場の機械などの資本財の稼働率が5%なら、メーカーは到底利益を出すことなどできないでしょう。しかしマイカーの場合、ほとんどの時間それが駐車され、活用されていなくてもみんなそれを不都合だとは思わないのです。しかしミレニアル層の多くは、このようなマイカーの所有を「コスパが悪い」と考え始めています。

スマホから、いつでも乗りたいときにウーバーやリフトなどのライドシェアのクルマを呼べるのなら、何も高価なマイカーをキープする必要はないというわけです。この消費態度の変化こそがライドシェアの流行の根底に流れている消費者の意識の変化であり、これは向こう何年にも渡って経済に大きな影響を及ぼす変化になると思われます。

ライドシェア市場は2030年までに2,850億ドル市場に発展すると試算されています。現在のライドシェア市場の規模は、賃走料金ベースで約495億ドルなので5.75倍になるわけです。現在、下のようなライドシェア企業が存在します。

【図表1】主なライドシェア企業


出所:筆者作成

このうちカリームは先日、ウーバーが買収しました。またボルトはタクシファイ(Taxify)という社名でしたが最近社名変更しています。ヤンデックスはウーバーとジョイント・ベンチャーでライドシェア事業に参入しています。