経産省20代キャリア官僚「覚せい剤密輸」にちらつくダークウェブの影

激務のストレスで手を出した…?
松岡 久蔵 プロフィール

激務も一因であるとすれば…

とりわけ労働時間が長いとされる厚生労働省は「強制労働省」と揶揄される始末だ。ある中央官庁の幹部は働き方の現状についてこう話す。

「特にストレスなのが、政策を作る時など、国会議員の先生に中身について『ご説明』するとき。直接議員会館に出向いて何度も何度も同じ説明をしなければなりませんし、先生方の中でも決定権を持つ人なんてほんの数人なのに、拘束時間がものすごく長くなります。

荒っぽい先生方も少なくなくて、罵詈雑言が飛んでくるのは当たり前。最近はさすがに減りましたが、机の下で足を蹴られるくらいのことは、部長級以上ならみんな経験しているんではないでしょうか。行政がこんなに『精神力』に頼っていていいのだろうか、と疑問に感じる日々です」

 

国会会期中は、深夜まで議員の質問対応で待機することも有名だ。別の中央官庁幹部が話す。

「今回逮捕された西田容疑者は、花形とされる自動車業界の担当でしたから、自民党だけでなく業界関係者との付き合いもあり、激務だったのは間違いないでしょう。もちろんここ最近は、カルロス・ゴーン氏をめぐる刑事事件も重なっていた。

そうした状況も薬物に手を出した一つの理由であったとすれば、第二、第三の西田容疑者を出さないためにも、官邸には官僚の働き方についても再考してもらう必要があります」

官僚たちの「公僕」としてのストレスのはけ口が、覚せい剤使用などの違法行為にこれ以上向かないよう、抜本的な対策が必要な時期に差し掛かっているのかもしれない。

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