石井一久GMが『グラゼニ』原作者に明かす「楽天に入って変えたこと」

快進撃の要因はここにあった…!
現代ビジネス

浅村栄斗選手の活かし方

森高 オフで様々な補強が行われましたが、最大の成果は西武からFAで移籍した浅村栄斗選手の獲得ではないでしょうか?

石井 そうですね。浅村選手には楽天を変えるためにぜひ来てほしかったんです。28歳であれだけの実力の選手って、今後もなかなか出てこないと思うんですよ。

浅村栄斗選手

森高 守備も相当上手いですよね。

石井 今、パ・リーグの中では浅村選手が一番、堅実な守備をするっていうデータが出ていますね。

森高 しかも、パ・リーグの優勝チームから最下位のチームに行くんだから、男気があったというか(笑)。

石井 はい(笑)。彼は人間性もすごくいい。口数は少ないんですが、やるべきことをきっちりやる。

森高 何番あたりを打つんですか?

石井 三番を打たせたいですね。そのためには前後のバッターが課題になるんですが。

森高 それはどういう?

石井 投手にある程度圧力をかけられるバッターを後ろに置かないと、「次のバッターはそれほど難しくないから、浅村選手はストライクゾーンを広くして、ボール球で誘おう」など、いろいろな攻め方をされてしまうんですよ。

森高 ああ、なるほど。

石井 後ろにはホームランを狙えるようなバッターを置いて「浅村選手と勝負しなければ」と思わせる状況を作りたいですね。

 

ピッチャーは完投より「連結」が大事

森高 松井裕樹投手は高校生の時から、「これは石井一久2世だぞ」って思ってたんですよ。

石井 そうですか(笑)。

森高 スライダーの軌道や三振をとる組み立てが石井さんっぽいなあって。松井投手は抑えか先発か、構想はおありなんですか?

松井裕樹投手

石井 一応リリーフでやってもらう予定です。今の野球のチーム作りって、基本リリーフからだと思ってるんですよ。

森高 逆算ということですか?

石井 はい。平石監督も松井君はリリーフにいてほしいという考えなので。松井君が納得するんだったらそれでいこう、と。あとは福山博之投手や…。

森高 サブちゃんですね(笑)。一度お会いしたことがあります。

石井 福山や松井に、新しい外国人投手のブセニッツも入ったんで、その辺がうまくかみ合うと先発ピッチャーが5〜6回しか投げなくてもいい状況を作れます。

森高 先発ピッチャーは6回までで良いという考え方ですか?

石井 6回は投げて欲しいですね。選手によっては7〜8回かな。僕は完投っていう美意識はあまりなくて…。

森高 石井さん自身も完投されなかったですよね。「リリーフの人の仕事を取っちゃったらまずいんだ」というようなコメントをされていたのを覚えています。

石井 僕が最初から最後まで投げたらリリーフの人はどこで働くの? みたいな(笑)。「完投するのが先発ピッチャー」って言う人もいますけど、先発って先に発射するだけなので、その後をうまく連結した方が、みんなが体力に余裕をもってシーズンをコンスタントに戦っていけると思います。