フォーエバー21が撤退! 「Xデー」に怯える商業施設関係者たち

外資系チェーンの撤退が止まらない
小島 健輔 プロフィール

撤退が相次ぐ外資アパレルチェーン

外資アパレルチェーンの撤退というと12年に進出して17年1月末で全53店舗を閉めて撤退した「オールドネイビー」が想起されるが、15年1月の「トップショップ」(撤退時5店舗)、16年末の「アメリカンアパレル」(同3店舗)、16年8月の「モンキ」(同2店舗)、15年5月の「ウィークデイ」、15年3月の「イーランド」、16年12月の「チャールズ&キース」(シューズ/18年再上陸)など枚挙にいとまがない。

〔photo〕gettyimages

「フォーエバー21」以外にも全店撤退や不採算店整理が危ぶまれる外資(合弁も含む)アパレルチェーンは一つや二つでないのはギョーカイ常識で、商業施設側でも覚悟を決めて対策を準備しているようだ(前段に大幅な賃料交渉が入ることが多い)。

なんで日本でも中国でも外資アパレルチェーンに逆風が吹いているのか適当なことを言っている記事が多いが、トレンド使い捨てのファストファッションはリーマンショックを契機としての途上国の市場化サイクルに花咲いた一過性の徒花に過ぎなかったし(ベーシック生活衣料の「ユニクロ」や「無印」は対極のスローファッション)、もとよりアパレルはローカルなものでローカルフィットに対応しないアパレルチェーン(本格的なジャパンフィット対応は「GAP」のみ)が異国に定着するには無理があった。

 

アパレルのテイストやフィットはエスニックによる相違が大きく、コーカソイドはアングロサクソン、ラテン、アラブ、モンゴロイドも華南系と華北系に分けて対応する必要がある。グローバルSPAでも「H&M」は長身のアングロサクソン、「ZARA」はグラマラスなラテン、「フォーエバー21」や「ユニクロ」はモンゴロイドをベースとしているが、前者は漢民族的な華南色が強く後者はツングース的な華北色が強い。 

急速にイージーケア化、ゆる抜けフィット化する我が国アパレル市場のローカル化は欧米チェーンの対応能力を超えており、17年以降は既存店売上を大きく落とすチェーンが大半になっていた。販売効率を比べても、一番高効率な「ZARA」でも「ユニクロ」(18年8月決算期で28.6万円/月坪)の5〜6掛け、他は4掛け前後という体たらくで、「オールドネイビー」など3掛けもきびしかったと聞く。「フォーエバー21」が「ユニクロ」の何掛けか想像にお任せするが、「H&M」と大差ないことは間違いないだろう。