2019.05.09
# 日本株

令和とともに崩壊か? ある「中国バブル相場」の終焉と、その読み方

注目の「黒鉛電極株」のこれから
鏑木 邁 プロフィール

中国メーカーが世界最大手に躍り出る

野村証券の3月8日付のレポートによると、中国鉄鋼協会や中国の黒鉛電極メーカー、電炉メーカーなどへのヒアリングの結果、中国国内の黒鉛電極需給は20年に向けて悪化するという見方が中国でも主流になっているという。

現在の黒鉛電極業界では、昭和電工が17年にドイツのSGLカーボンが持つ黒鉛電極事業を買収し、年産25万トンと単独では世界最大手に浮上した。

しかし中国メーカーは、今回の能力増強で、18年の世界需要の8割に相当する100万トンに生産量を引き上げる予定だ。国内証券アナリストは「中国最大手ファンダー・カーボン・ニューマテリアルだけでも、年産32万トンと世界最大手に躍り出る」と話す。

中国メーカーの生産が今年後半に本格化した場合、日本製電極への影響は必至だ。

 

日本の電炉メーカーは品質を重視するため、「品質が劣る中国製の国際市況には引っ張られない」(銀行系証券)とする意見も出ているが、17年以降の国際市況の上昇には歩調を合わせただけに、「下げの時だけ例外ということはなく、日本製の下押し圧力になるとみられる」(中堅証券)との見方が多い。

シティグループ証券もこの流れを見越し、昭和電工の投資評価を「中立」から「売り」に、東海カーボンは「買い」から「中立」に投資評価を格下げした。

昭和電工も東海カーボンも中国製が本格的に出回り始める20年12月期から、本格的に苦戦を強いられそうだ。

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