「『女子力』が高いと聞いてイメージすること」を聞いたところ、図3のようになりました。全体で最も多かったのは「家事」、「服装」、「メイク」でした。前の質問で内面の方が多かったことと矛盾しているようですが、これは後ほど考えていきましょう。また、男女別に見ると、女性の方が「服装」「メイク」「髪型」の割合が高いのが気になるところです。
同じ内容を自由回答で聞いたところ、下記のようなものがありました(自由回答については以下から全て抜粋です)。
気配り、言葉使い、字がきれい、料理のとりわけ、ティッシュを持ち歩く、絆創膏を持っている、ハンカチをもっている、性格を磨く、明るい性格、花が好き、優しさ、子供の面倒見が良い、小さくて弱いものを守る母性、お菓子作り、料理・掃除ができる、裁縫、アクセサリー作り、しぐさが女子っぽい、金遣いがしっかりしている、過度な化粧をしない、準備がいい、男性と対等であり女性特有の考えが持てる
具体的な行動を示すものが多いですが、「優しさ」「母性」など内面の例もあり多岐にわたっています。
「『女子力』が高い/低いといわれたことがあるか」を聞いたところ、女性の55%があるとした一方、男性でも29%があると答えました。これは「女子力」という言葉の面白い点です。
どういうときにそう言われたか聞いたところ次のようでした。
次に、「女子力が高いと有利になると思われるものがあれば最大3つまで選んでください」と聞いたところ、図4のようになりました。
多い順から「恋愛」「男性に対する人間関係」「結婚」となりました。回答者たちは「女子力」を主に男性との関係性において有利になると考えていることがわかりました。「仕事」を選んだ割合は少ないです。これは、学生ではなく働いている層に調査するとまた変わってくるかもしれません。
他に、「女子力をあげようとすることについてよいと思うかどうか」を聞きましたが、「思う」が約6割、あるいは「どちらでもよい」が約4割で、「よいと思わない」のは少数でした。
調査結果の紹介はこのくらいにしておきます。より詳しくは拙著(『日本のポストフェミニズム』)に載せてありますのでご覧ください。