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マカオのカジノで4億円負けた日本人「放蕩息子」が失ったもの

家族も身ぐるみはがされる?
尾嶋 誠史 プロフィール

フィリピンに逃げる日本人

カジノで莫大な借金を背負ってしまったとしても、払えないものは払えない。

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そんなときに、カジノの取り立てから逃れるため、多くの人が取る手段があります。

それは「逃亡」です。

自分では返せないような膨大な額の借金を作ってしまった場合、多くの人は母国には帰りません。

なぜなら、すでにそこにはカジノの借金取りが押し寄せてきているはずですし、なによりも家族や親戚などに迷惑をかけている可能性も高いため、なかなか顔向けできないという人が多いのでしょう。

マカオに住む日本人の間で有名だったのが、鈴木さんという当時40代くらいの会社役員の方でした。カジノで作った借金は2億円ほど。

日本にある自宅や家財をすべて売り払っても、2億円には足りません。すでに親御さんも他界していて、頼る家族は誰もいない。

そこで鈴木さんが取った手段が、逃亡だったのです。

マカオで借金を作った日本人の逃亡先として多いのは、フィリピンやマレーシアなどの東南アジアです。

また、ジャンケット側も、2~3億円の負債であれば、海外までわざわざ追いかけて取り立てるほうが人件費がかかってしまうので、あきらめることが多いのです。

 

それを知っているため、カジノ破産者たちは、フィリピンなど東南アジアに逃げていきます。

ただ、現地に行っても、言語もわからないし、コネクションもないので、なかなか仕事にはありつけません。

そのため、たいていの人が勝手知ったるカジノで自国のお客さんなどを接客する、カジノのサービス係として働くことが多いようです。鈴木さんもフィリピンに行った後、カジノで働いていたようですが、根っからのギャンブル好きが高じて、また別のマフィアからお金を借りてしまったそうです。

しかも、ギャンブルでは大負け。当然借りたお金を返すあてはありません。しかし鈴木さんは「なんとかなるさ」と笑い飛ばして、どんどんいろんなマフィアからお金を借りていくという泥沼状態に。

たとえ少額の借金とはいえ、お金を借りても返さないうえ、いつでも飄々とした態度の鈴木さんは、次第に周囲のマフィアからは要注意人物として目をつけられていたそうです。そして、ある日、鈴木さんが外に出ると、見知らぬ男に銃を構えられ、両足を撃たれてしまったとか。

男は逃走。そして、鈴木さんは命こそ取られなかったものの、当たりどころが悪かったのか、足の機能が失われてしまい半身不随に。カジノの仕事はクビになり、現在ではフィリピンで行方知れずになってしまっているそうです。