# カジノ

マカオのカジノで4億円負けた日本人「放蕩息子」が失ったもの

家族も身ぐるみはがされる?
尾嶋 誠史 プロフィール

たった数日で4億円の負債

しかし、ラスベガスでの最初のカジノ体験でそんなビギナーズラックに遭遇したせいなのでしょうか、田中さんは自分のことを「ツキのある男」だと常に公言していました。

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そんな言葉通り、最初はマカオでも5000万円を一夜にして手にするなど、景気の良い大勝負を繰り広げていました。

でも、それがカジノの怖いところ。

5000万円勝ったところでやめておけばよいのに、田中さんはそのスリルや臨場感が忘れられずに、そのまま何度もカジノ通いを繰り返すように。

そして、ついに、たった数日で4億円の負債を作ってしまいました。

その話を聞いたとき、いったいどうやってお金を返済するつもりなんだろうと思うと同時に、「なぜ一介の会社員の田中さんに、数億円ものお金を貸し付けたんだろう?」と僕自身は不思議に思っていました。

どんなジャンケットのエージェントも、お金を返せる当てのない人に貸し付けることはありません。

 

実は田中さんのご実家は地方の有名な設備工事会社で、現在はお父さんが社長さんをされているとのこと。そう、田中さんは、いわば地方の御曹司だったのでした。

実家が自営業で、そこそこ地元では有名企業の子息である。それを見込んでいたからこそ、ジャンケット側もお金を貸していたのです。

結果、田中さんが作った4億円の負債は、お父様が立て替えることに。

ただ、個人の資産だけでは賄えず、結局は経営する会社も担保として取られ、家族の身ぐるみをはがされた状態になってしまいました。

急に海外から借金取りが押し寄せて、「息子の借金を返せ!」と言われたときのご家族の心痛を思うと、本当につらいもの。

借金取りが押し寄せた途端、お父様はがっくりして、息子である田中さんをその場で勘当したそうです。

まさに、“放蕩息子”という言葉が似合う田中さんですが、そんな目にあったにもかかわらず、その後も会社員をしながらギャンブルを続けているそうです。